
旅行や出張は、日常を離れて新しい体験や仕事に集中できる大切な時間です。
しかし、慣れない土地で災害に遭遇すると、すぐに正しい行動を取れず、不安にかられる人も少なくありません。
特に地震や台風、大雨など、日本ではいつどこで災害が起きてもおかしくない状況にあります。
そんなときに「何も準備をしていなかった」と後悔しないためには、事前の心構えと備えが重要です。
災害は防ぐことはできませんが、被害を減らすことは可能です。
準備していれば守れる命があり、安心して行動できる余裕も生まれます。
この記事では、旅行や出張先で災害に遭った場合に役立つ行動や便利アイテムをご紹介します。
旅行・出張先で起こり得る災害の種類
まず、日本で最も頻度が高い災害のひとつが地震です。
地震は突然発生し、観光地や都市部を問わずどこでも起こり得ます。特に沿岸部や都市部では、建物の倒壊や停電、交通機関の停止に直結するリスクがあります。
次に、台風も代表的な災害です。
特に夏から秋にかけて日本列島を縦断することが多く、交通の混乱や飛行機の欠航を引き起こします。旅行先が沖縄や九州など台風の通り道になりやすい地域なら、最新の気象情報をこまめに確認する必要があります。
また、大雨による災害も深刻です。
短時間に降る集中豪雨は、川の氾濫や土砂災害を引き起こし、道路や鉄道の通行止めにつながります。山間部の温泉地や観光地を訪れる場合は、特に土砂災害警戒情報を意識することが大切です。
沿岸部で心配されるのが津波です。
地震に伴って発生するため、発生から到達までの時間が短く、即座の避難が命を左右します。海辺のホテルや観光施設に滞在する際には、避難経路や高台の位置を必ず確認しておきましょう。
このように、日本国内でも地域ごとに災害リスクは異なります。
北海道では大雪や地震、九州では豪雨や火山活動、沖縄では台風など、それぞれ特有のリスクが存在します。旅行先や出張先の地域特性を知ることは、命を守る第一歩といえるでしょう。
災害の種類を知り、事前に想定しておくことで、いざという時に冷静な行動が可能になります。
「自分の行く地域にはどんなリスクがあるのか」を調べておくことが、最も効果的な防災準備といえます。
事前にできる準備 滞在先の避難経路確認や連絡手段の共有
旅行や出張先で災害に遭った場合、冷静に動けるかどうかは事前の準備次第です。
まず大切なのは宿泊先の避難経路を確認しておくこと。ホテルや旅館には必ず避難経路図が掲示されているので、チェックイン時に目を通しておきましょう。
次に、最寄りの避難所や高台の場所も調べておくことが重要です。特に津波の危険がある地域では「どの方向に逃げれば安全か」を事前に把握しておくことで、迷わず行動できます。
現地の防災アプリや自治体の防災情報も活用しましょう。市町村ごとに避難所マップや災害情報を配信している場合が多いので、滞在中は公式サイトやアプリをこまめにチェックすると安心です。
家族や仲間とはぐれたときに備えて、集合場所を事前に決めておくことも大切です。「ホテルのロビー」「近くの公園」など、誰もがわかりやすい場所を指定しておきましょう。
さらに、緊急連絡方法も確認しておきましょう。
大災害時には電話回線が混雑し、通話できないことが多々あります。その際は「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板サービス」を利用する方法を家族と共有しておくと安心です。
また、SNSやメールは電話よりも繋がりやすい場合があるので、複数の手段を準備しておくことがポイントです。
災害発生時の基本行動
まず、屋内にいる場合は落下物から身を守ることが最優先です。
地震なら机の下や丈夫な家具のそばに身を隠し、揺れがおさまるまで待ちましょう。窓ガラスや照明器具の破損に備えて、カーテンやバッグで顔を守るのも有効です。
一方、屋外にいる場合は周囲の建物や看板、ガラスの落下に注意します。
特に街中ではビルからの落下物が危険なので、広い公園や空き地など、できるだけ安全な場所に避難することが大切です。海辺にいる場合は津波の可能性を考え、直ちに高台へ移動してください。
人が多い駅や空港などの公共交通機関の施設では、パニックを避けることが重要です。
無理に出口へ殺到せず、係員の指示やアナウンスに従って冷静に行動しましょう。大混雑で動けないときは、柱や壁際で姿勢を低くして転倒を防ぐのがポイントです。
また、災害時は通信が途絶える可能性があります。
電話がつながりにくいときは、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板サービスを利用しましょう。Wi-Fiスポットが無料開放されるケースもあるため、SNSやアプリで情報収集が可能になることもあります。
それでも通信が使えない場合は、事前に決めた避難場所や集合場所に向かうことが命を守る行動につながります。
普段から家族や同僚と「連絡が取れなくなったときの合流場所」を話し合っておくと安心です。災害時に大切なのは「慌てず、まず自分の身を守る」こと。
そして、周囲の状況を冷静に判断し、信頼できる情報源をもとに行動することが安全確保の基本となります。
持っておくと安心な便利アイテム
まず欠かせないのがモバイルバッテリーです。
停電が起きるとスマートフォンの充電が難しくなりますが、情報収集や安否確認にスマホは必須。容量の大きいバッテリーを1つ用意しておくと安心です。
モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池の発火による事故が相次いでいます。リチウムイオン電池は熱と衝撃に弱いので、高温の場所に置かない、落とさないなど注意が必要です。
防災アプリも非常に役立ちます。
気象庁や自治体が提供するアプリでは、災害情報や避難所の場所を確認できます。オフラインでも地図が見られるタイプをインストールしておくと、通信が途絶えても安心です。
夜間や停電時には小型懐中電灯が活躍します。
荷物にならないLEDタイプを選ぶと便利ですし、スマホのライトでも一時的には代用可能。ただし電池消費が激しいため、懐中電灯は必携アイテムです。
また、エネルギー補給のための携帯食と水のパックも重要です。
長期保存ができるチョコレートや栄養補助食品は荷物にならず便利。水も500ml程度のパックを持っておくと安心できます。
忘れてはならないのが常備薬やマスクです。
持病のある方は薬を数日分は必ず携帯し、マスクは火山灰やほこり対策にも役立ちます。特に旅行や出張先では調達が難しいため、普段からポーチにまとめておくと良いでしょう。
マスクは3枚入りから5枚入りなど、少量であれば荷物にならずにすみます。
これらのアイテムは決して大きな荷物ではなく、日常のバッグに入れておける程度のものです。
あまり多すぎても荷物になるので、「負荷が大きすぎないけど、あると安心できる量」が基本。少しの工夫で安心感が大きく変わります。
外国への旅行や出張の場合
海外で災害に遭遇した場合、言葉の壁や情報不足で冷静に対応できなくなることがあります。
そのため、事前準備が国内以上に重要です。
まず、現地の日本大使館や領事館の連絡先を必ず控えておきましょう。緊急時には安否確認や避難情報の提供、パスポート再発行などの支援を受けられる大切な窓口になります。
さらに、外務省の「たびレジ」に登録しておくと、現地の最新の安全情報や緊急時の連絡をメールで受け取ることができます。
次に重要なのは、現地の災害リスクを事前に調べておくことです。
例えば地震が多い地域、洪水が起こりやすい地域、あるいは感染症の流行が懸念される国など、地域ごとにリスクは大きく異なります。
現地語での「避難」「病院」「警察」といった基本的な単語やフレーズを覚えておくことも、いざというときに役立ちます。
また、現地の防災アプリや災害通知サービスがあれば、旅行前にインストールしておくと安心です。
万が一に備え、家族や会社に旅程と連絡方法を共有しておくことも忘れないようにしましょう。
海外では助けを得るのに時間がかかることがあるため、事前の情報収集と備えが命を守るカギとなります。
自宅における対策・備蓄については、以下の記事で紹介しています。自治体によっては、家庭用防災グッズの購入に補助金を出しているところもありますよ。
まとめ
旅行や出張先では、慣れない土地だからこそ災害に直面したときの不安は大きくなります。
しかし、事前の準備と正しい行動があれば、危機を乗り越えることは可能です。
避難経路や連絡方法を確認し、便利アイテムを備えるだけでも安心感がぐっと増します。
国内外を問わず、情報収集と備えは「自分と大切な人の命を守る第一歩」です。
思わぬ災害に備えて、次の旅からぜひ意識して準備を始めてみましょう。
安心して旅を楽しむための心構えとして忘れないでください。
ランキングに参加しています。ポチッとしてもらうと、とても励みになります(^-^)/

記事が気に入ったら
フォロープリーズ!
Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。