2025年度の国民年金保険料が、1万7,510円と前年比530円(3.1%)の増加となりました。
「毎月払っている年金、何のため?」「未納になったらどうなるの?」
そんなふうに思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
年金制度は難しく感じるかもしれませんが、自分や家族の将来を守るための大切な制度です。
この記事では、国民年金の仕組みや保険料、免除制度などを紹介します。今からでも間に合いますので、安心して読み進めてくださいね。
1. 国民年金とは?
日本の年金制度は「2階建て構造」と言われており、すべての人が加入するのが「国民年金(基礎年金)」です。
- 第1号被保険者:自営業・フリーランス・無職の人
- 第2号被保険者:会社員・公務員(厚生年金も同時に加入)
- 第3号被保険者:第2号の扶養配偶者(年収130万円未満かつ配偶者の年収の2分の1未満の方)
つまり、学生もフリーターも専業主婦も、20歳以上60歳未満の人は、原則全員が国民年金に加入する仕組みです。
退職して転職先がまだ決まっていない方、無職の方は第1号被保険者になります。退職後は国民年金の手続きもお忘れなきよう。
2. 国民年金保険料の金額と納付方法
令和7年度(2025年度)の保険料は 月額17,510円。
毎年少しずつ改定されるため、最新の情報を確認しましょう。
納付方法には以下のようなものがあります:
- 口座振替(前納すると割引あり)
- クレジットカード(ポイントが貯まる場合も)
- 電子納付(スマホ決済アプリなど)
前納制度(半年〜2年分を前もって納めることができます)を利用すると、年間数千円単位の割引になるのでおすすめです。
国民年金保険料の前納についてはこちらからご覧ください。
3. 納付が難しいときの免除・猶予制度
「収入が少なくて払えない…」そんなときには、免除・猶予制度があります。
- 免除制度:所得に応じて全額・一部免除
- 学生納付特例制度:学生本人の所得で審査される
- 納付猶予制度:50歳未満の方で所得が低い場合
いずれも申請が必要なので、役所に相談することをおすすめします。
未納のまま放置すると、将来の年金額が減ったり、障害年金などの受給対象外になる可能性があるため注意が必要です。
保険料免除制度とは
引用:日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合など、保険料を納めることが経済的に困難な場合は、ご本人が申請書を提出し、承認されると保険料の納付が免除されます。
保険料納付猶予制度とは
20歳以上50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合には、ご本人が申請書を提出し、承認されると保険料の納付が猶予されます。
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html
詳細は 日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度 をご覧ください。
4. 将来年金はいくらもらえるの?を試算することができる
「ねんきんネット」を使用すれば、あなたが将来いくらもらえるのか、年金の試算ができます。
「ねんきんネット」は、年金記録の確認、年金見込額の試算、通知書の閲覧等、年金情報の確認や年金に関する各種手続きが行えるサービス。
ねんきんネットを利用するには
・マイナポータルとの連携
・ユーザーIDの取得
のどちらかを行う必要があります。
「ねんきんネット」による年金見込額試算についてはこちら。
「年金なんて戻ってこない」と思っている方もいるかもしれませんが、国民年金は老後だけでなく、万が一の障害や死亡時にも給付がある「保険」でもあります。
死亡一時金を受けるときについては、こちら。
障害基礎年金についてはこちら。
もしもサイトだけではわからない場合は、全国にある相談・手続き窓口からお問い合わせください。
5. よくある誤解と注意点
「年金払ってないけど特に困ってないし、大丈夫じゃない?」と思っている方へ。
実はこんなリスクがあります:
- 障害年金や遺族年金がもらえない(未納だと資格を失う)
- 老後の年金が減る(納めた期間に応じて減額)
- 差し押さえ対象になる可能性もある
万が一のとき、年金は「自分や家族を守る命綱」になります。未納にせず、少なくとも免除申請だけはしておきましょう。
年金の余剰資金は運用されて増やされている
「将来年金なんてもらえないんじゃない」と考える方もいるかもしれませんが、年金制度を維持するために一部の余剰金が資産運用されています。
人口減少、そして高齢化が進む日本で、将来の人々が年金を受け取るために必要な運用です。
NHKニュース GPIF 昨年度の運用実績 過去最大45兆4000億円余の黒字に からわかる通り、資産運用は黒字です。
45兆円の黒字はすごいですね。このまま資産を増やして将来の人々が困らないように年金の制度を維持してほしいと思います。
まとめ
国民年金は「老後のためだけでなく、今の安心にもつながる制度」です。
まずは基本を理解し、自分に合った納付方法や制度を選ぶことが大切です。
「今さら聞けない」と思っていた方も、この記事をきっかけに、自分の将来を守る準備を始めてみませんか?
「そうは言っても、今で精一杯だよ!未来のことなんか考えられないもん!」
そういう気持ちもわかります…
心に余裕を持とうとしても、今が精一杯だと背水の陣の様になってしまうんですよね。
ですが、この記事を読んでいる間だけでもいいので、お金に関することに時間を割いておいた方がお得です。
そんな時でも「5分で読める」知っておくと役に立つお金の知識を、これからも記事にしようと思います。