
突然ですがみなさま、体調はいかがですか?
「まだまだ仕事で休みなんか無い!」という方も、「ようやく、休みが近づいてきたんだよね」の方も、年末年始の救急についての知識は持っておいて損はないと思います。
なぜなら、開業医は年末年始お休みで、救急が激混みするからです!
なるべく救急のお世話にならないように、できることを済ませておくと安心です。
今回は、健康に自信のある方も知っておいてほしい、年末年始の病院についてご紹介。
なぜ年末年始の救急は混雑するの?

多くの病院・クリニックが休診
年末年始は、多くの病院やクリニックが長期休診に入ります。
普段なら受診できるかかりつけ医が閉まっていることも珍しくありません。
その結果、軽い症状でも行き場がなく、救急外来に人が集まりやすくなります。
特に内科や小児科が休みだと、不安から救急を選ぶ人が増えます。「いつもの病院に行けない」という状況が、混雑の大きな要因です。
これは患者さんの責任ではなく、医療体制上の現実でもあります。だからこそ、事前の体調管理がとても重要になります。
当直医・スタッフが少ない
年末年始は、救急外来も通常より少ない人数で運営されます。
医師・看護師・検査スタッフなどが交代制で勤務しているためです。人手が限られると、一人ひとりにかかる時間がどうしても長くなります。
結果として、待ち時間が何時間にも及ぶことがあります。
「患者が多い」だけでなく、「対応できる人が少ない」ことも混雑の原因です。
医療従事者も無理を重ねながら対応している状況です。その現実を知ることで、不要な受診を避ける判断にもつながります。
本当に必要な人が診てもらえる環境を守ることにもなります。
軽症〜重症が一気に集中する
年末年始の救急には、軽い体調不良から命に関わる重症まで集まります。
本来なら分散される患者さんが、同じ窓口に集中してしまうのです。そのため、緊急性の高い人が優先され、軽症の人は後回しになります。
結果として「待ち時間がとても長い」と感じやすくなります。
軽症でも不安になる気持ちは自然なことです。
ただ、この仕組みを知らないと、必要以上に疲れてしまいます。混雑は「誰かが悪い」わけではなく、構造的な問題です。
年末年始の移動が増える影響(交通事故など)
年末年始は、帰省や旅行などで人の移動が一気に増えます。
慣れない道や長距離運転によって、交通事故のリスクも高まります。
雪や凍結など、冬特有の路面状況も事故を増やす要因です。その結果、救急外来には外傷患者も多く運ばれてきます。
さらに、旅先で体調を崩すと、土地勘がなく救急に頼りがちです。
「いつもと違う場所にいる」こと自体が、混雑を招く要素になります。予測できないトラブルが重なりやすい時期でもあります。
年末年始に防ぎたい体調不良

発熱・インフルエンザ・コロナ
年末年始は、人が集まる機会が増え、感染症が広がりやすい時期です。
帰省や会食で、普段接しない人と会うことが影響します。
インフルエンザやコロナは、突然の高熱や全身のだるさを伴います。発症すると、休日診療や救急に頼らざるを得なくなることもあります。
手洗い・うがい・換気といった基本対策がとても重要です。
体調が少しでもおかしいと感じたら、無理な外出は控えましょう。睡眠不足や冷えは、免疫力を下げる原因になります。
「予防できる感染症は防ぐ」意識が混雑回避にもつながります。
胃腸炎(食べ過ぎ・お酒の飲み過ぎ・生もの)
年末年始は、ごちそうやお酒の量が増えやすい時期です。
暴飲暴食は、胃腸に大きな負担をかけます。特に脂っこい食事やアルコールの飲み過ぎは要注意です。
生ものや加熱不足の食品による食中毒も増えます。
嘔吐や下痢がひどくなると、脱水で受診が必要になることもあります。「少し控えめ」を意識するだけでも、体調不良は防げます。
体調が悪い日は、無理に食べない勇気も大切です。楽しい食事の時間を守るためにも、胃腸をいたわりましょう。
お餅が喉に詰まる・差し歯や詰め物が取れる
お正月に多く食べられるお餅は、事故が多い食べ物です。
喉に詰まらせて救急搬送されるケースは毎年起きています。特に高齢者や小さな子どもは注意が必要です。
一口を小さくし、よく噛んで食べることが大切です。
お餅の粘着力で、差し歯や詰め物が取れることもあります。歯科医院が休みの時期は、対応が難しくなります。
不安がある方は、焼きすぎない・切り分ける工夫をしましょう。
喘息・持病の悪化
寒さや乾燥は、喘息や持病を悪化させやすくなります。
年末年始は生活リズムが乱れがちなのも一因です。薬の飲み忘れや、処方薬の不足にも注意が必要です。
症状が悪化してからでは、受診先が限られてしまいます。
普段より少し早めに薬の残量を確認しましょう。加湿や防寒など、基本的な対策も大切です。
無理な外出や夜更かしは控えめにしましょう。
転倒・ケガ(酔い・雪・凍結)
年末年始は、お酒を飲む機会が増えます。
酔った状態での転倒は、大きなケガにつながりやすいです。雪や凍結した路面では、普段以上に滑りやすくなります。
慣れた道でも、冬は状況が大きく変わります。骨折や頭部打撲は、救急受診が必要になることもあります。
滑りにくい靴を選ぶ、急がないことが大切です。
夜間や暗い場所では、特に注意しましょう。
年末年始までにやっておきたい体調管理

処方箋の薬は有効期限内にもらう
年末年始は、病院やクリニックが長く休診になることがあります。
その間に薬が切れてしまうと、すぐに受診できないこともあります。まずは、今持っている処方薬の「残量」と「使用期限」を確認しましょう。
有効期限が迫っている薬は、早めの受診で調整してもらうと安心です。
「まだ大丈夫」と思っていると、連休に入ってから困りがちです。特に持病の薬は、切らさないことが体調管理の基本になります。
また医師から処方箋をもらっても、有効期限内にもらわなければ、その処方箋は使えなくなってしまうのでご注意ください。
薬の在庫が無くなる前に処方してもらおう
連休中は、処方箋を出してもらえる医療機関が限られます。
薬がギリギリになってからでは、対応が間に合わないこともあります。「あと何日分あるか」を具体的に数えてみることが大切です。
不安があれば、早めに主治医や薬剤師に相談しましょう。
年末は医療機関も混み合うため、早め行動が安心です。特に慢性疾患の薬は、生活の質に直結します。
薬の心配がないだけで、年末年始を落ち着いて過ごせます。
解熱鎮痛剤などをドラッグストアで買っておく
年末年始は、軽い体調不良でも受診しにくい時期です。そんな時に、市販薬があると心強い支えになります。
解熱鎮痛剤や胃腸薬、のどの薬などは備えておくと安心です。
夜間や元日に症状が出た場合、特に役立ちます。普段使い慣れている薬を選ぶことも大切です。
用法・用量は必ず守り、無理に重ねて飲まないようにしましょう。
まとめ
年末年始は、医療機関にかかりにくく、救急も混雑しやすい時期です。
だからこそ、「体調を崩さないための準備」が何より大切になります。
薬の確認や市販薬の用意など、できることは意外と多くあります。
少しの備えが、慌てて受診する事態を防いでくれます。
無理をせず、疲れを感じたら早めに休むことも大切です。
安心して年末年始を過ごすために、今できる準備から始めてみましょう。
自分と家族の体調を守る行動が、穏やかな時間につながります。
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Wrote this articleこの記事を書いた人
あかぐり
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