
マイコプラズマとは?
マイコプラズマとは?ウイルスでも細菌でもない「特殊な微生物」
マイコプラズマは、ウイルスより大きく細菌より小さいという「中間的な存在」の微生物です。細胞壁を持たないため、通常の抗生物質(ペニシリン系など)が効きにくいのが特徴です。
感染すると主に「呼吸器」に影響を及ぼし、のどの痛みや発熱、咳などの症状を引き起こします。特に「マイコプラズマ・ニューモニエ」という種類が、肺炎を起こす原因として知られています。風邪のような軽い症状から、肺炎に発展することもあり、見極めが難しい感染症です。
子どもから大人まで感染しやすい
マイコプラズマ感染症は、子どもだけでなく大人にも広がる病気です。
特に学童期(5〜15歳)での感染が多いですが、家庭や職場での二次感染も起こりやすいのが特徴です。飛沫感染や接触感染によって広がるため、咳やくしゃみを介して周囲にうつるリスクがあります。
免疫ができにくく、繰り返し感染することもあるため、注意が必要です。感染拡大を防ぐためには、マスクの着用や手洗いの徹底が欠かせません。
咳が長引くのが特徴
マイコプラズマ感染の代表的な症状は「しつこい咳」です。発熱やのどの痛みが治まっても、咳だけが2〜3週間、長いと1か月以上続くこともあります。
このため「風邪が長引いているだけ」と誤解されることが多いですが、実はマイコプラズマが原因のケースも少なくありません。
咳が続くことで睡眠不足や体力の低下を招くこともあり、早めの受診と診断が大切です。特に夜間に咳が強くなる場合は、医療機関での検査をおすすめします。
主な症状と経過

発熱、咳、倦怠感が長く続く
マイコプラズマ感染症の主な症状は「発熱」「しつこい咳」「全身のだるさ(倦怠感)」です。発熱は38〜39度の高熱が出ることもありますが、微熱で済む人もいます。
最初は風邪のようにのどの痛みや軽い咳から始まり、次第に咳が強く長引くのが特徴です。熱やだるさは数日で落ち着いても、咳だけが2〜3週間続くことも少なくありません。夜間に咳き込み、眠れなくなることもあり、体力を消耗しやすい感染症です。
症状の出方は軽いことも重いこともある
マイコプラズマ感染症は、同じウイルスに感染しても人によって症状の重さが大きく異なります。
軽い風邪のような症状で済む人もいれば、高熱や激しい咳に悩まされる人もいます。免疫力の低下している人や、子ども・高齢者では症状が重く出やすい傾向があります。
また、咳が続くために学校や仕事を休まざるを得ないケースもあります。自己判断で放置せず、早めの受診が回復を早めるポイントです。
無理をすると肺炎に進行することも
マイコプラズマ感染を軽視して無理をすると、「マイコプラズマ肺炎」に進行する危険があります。肺に炎症が広がると、発熱が再び上がったり、息苦しさや胸の痛みを感じることがあります。
特に咳が1週間以上止まらず、呼吸が苦しいと感じる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。適切な抗菌薬を使えば回復できますが、放置すると長期化することもあります。
早期発見・早期治療が重症化を防ぐ鍵です。
感染経路と潜伏期間

飛沫感染・接触感染で広がる
マイコプラズマ感染症は、主に「飛沫感染」と「接触感染」によって広がります。
感染者が咳やくしゃみをする際に飛ぶしぶき(飛沫)を吸い込むことで感染したり、ドアノブやタオルなどを介してウイルスが手に付着し、口や鼻から体内に入ることもあります。特に学校や職場など、人が集まる場所では広がりやすく、換気の悪い環境では感染リスクが高まります。
マスクの着用と手洗いは、基本的ながら効果的な予防策です。
潜伏期間は2〜3週間と長い
マイコプラズマは感染してから症状が出るまでの「潜伏期間」が約2〜3週間と比較的長いのが特徴です。そのため、自分が感染していることに気づかないまま学校や職場で他人にうつしてしまうケースもあります。
また、発症してもすぐに重症化するわけではなく、咳などの軽い症状が長く続くことから、風邪と勘違いしやすい点にも注意が必要です。感染を疑ったら、早めに医療機関を受診しましょう。
家族内感染しやすいため注意

マイコプラズマは家庭内でも感染が広がりやすい病気です。
特に子どもから親、兄弟姉妹へとうつるケースが多く報告されています。家族の誰かが発症した場合は、共有タオルの使用を避け、マスクを着用して咳エチケットを徹底しましょう。
タイルの使い分けの際は、使い捨てのペーパータオルを使うと便利です。
部屋をこまめに換気し、加湿を保つことでウイルスの拡散を防げます。また、手すりやドアノブの消毒も効果的です。手洗いもしっかり行ってくださいね。
家族全員で意識を高めることが感染拡大防止のポイントです。
風邪やインフルエンザとの違い
咳が長引くのが大きな特徴
マイコプラズマ感染症の最大の特徴は、「咳が長く続く」ことです。
通常の風邪なら数日〜1週間ほどで治まるところ、マイコプラズマでは2〜3週間、時には1か月以上咳が続くこともあります。特に夜間に強く咳き込むことが多く、眠れないほど苦しくなるケースも少なくありません。
鼻水や喉の痛みが軽い一方で、乾いた咳(空咳)が続くようなら、マイコプラズマの可能性を疑いましょう。
熱が下がっても咳だけ続く
発熱が数日で治まっても、咳だけが長く続くのもマイコプラズマ感染症の特徴です。
インフルエンザのように高熱が急に出ることは少なく、微熱が続いたり、熱が引いた後も体調が完全に戻らないことがあります。
このため、「風邪が長引いているだけ」と思い込んで放置してしまうケースもありますが、それが悪化すると肺炎(マイコプラズマ肺炎)に進行することも。症状が長引く場合は早めに医療機関での検査が大切です。
検査や診断のポイント
マイコプラズマ感染症は、症状だけでは風邪やインフルエンザと区別しにくいため、病院での検査が必要になります。
代表的なのは「迅速抗原検査」や「血液検査」で、マイコプラズマ菌の存在を確認することができます。また、レントゲン検査で肺炎の有無を調べる場合もあります。
診断を受けることで、抗生物質(マクロライド系など)が有効な場合には適切な治療が行えます。自己判断せず、医師の指示を仰ぐことが早期回復の鍵です。
早めの受診が必要なサイン
高熱が続く
マイコプラズマ感染症では、通常は微熱や37〜38度程度の発熱が多いですが、体力が落ちていたり重症化している場合は39度以上の高熱が数日続くこともあります。
解熱剤を使ってもすぐに熱が戻る、倦怠感が強い、食欲が極端に落ちるといった場合は、肺炎へ進行している可能性も。高熱が3日以上続くようなら「ただの風邪」ではなく、医療機関を受診してマイコプラズマなどの感染症を確認することが大切です。
咳が3週間以上続く
マイコプラズマ感染の典型的な症状は「長引く咳」です。特に3週間以上、乾いた咳(痰が少ない)が続く場合は要注意です。夜になると咳が悪化したり、眠れないほど咳き込むようなら早めに受診を。
咳止めだけでは改善しないケースが多く、原因を突き止めて適切な抗生物質を使うことで回復が早まります。「風邪だと思って放置したら悪化した」というケースも多いため、長引く咳は軽視しないようにしましょう。
息苦しさ・胸の痛み・呼吸音の異常がある
呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がしたり、息苦しさや胸の痛みを感じる場合は、肺に炎症が広がっている可能性があります。特に階段の上り下りで息切れがする、横になると苦しい、胸を押さえるような痛みがあるときはすぐに受診を。放置すると重度の肺炎や気管支炎に進行することもあります。こうした呼吸器系の異常は、早期発見と治療が命を守るカギになります。
まとめ:「長引く咳」は軽視しないで!
マイコプラズマ肺炎は、風邪やインフルエンザと似た症状から始まるため、初期のうちは見分けがつきにくい病気です。しかし、「咳が長く続く」「熱が下がっても咳だけ止まらない」といった特徴がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。特に、高熱や息苦しさ、胸の痛みがあるときは重症化のサインかもしれません。
周囲への感染を防ぐためにも、マスクの着用や手洗いを徹底し、十分な休養を取りましょう。「長引く咳」は体のSOSサインです。放置せず、適切な診断と治療を受けることで、早期回復と再発防止につながります。
<記事を作成するにあたり参考にしたサイト>
厚生労働省 マイコプラズマ肺炎
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mycoplasma.html(参照:2025-10-7)
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Wrote this articleこの記事を書いた人
あかぐり
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