
通勤や通学、ちょっとしたお出かけの途中で「運転見合わせ」のアナウンスを聞いてしまった、なんてことありますよね。
地震や津波警報、停電、そして人身事故。公共交通機関の停止は決して珍しい出来事ではありません。
駅のホームには人があふれ、改札前には長蛇の列。バスやタクシー乗り場もすぐにいっぱいになり、スマホで呼ぼうにも「配車できません」の表示が続く・・・しんどいです。
公共交通が止まっても、自転車なら渋滞をすり抜けて移動ができます。ガソリンも電力も不要で、自転車をこぐ体力さえあれば、一応どこへでも行けます。自由さと即応性はとても便利ですよね。
何十キロもある遠いところへ行くのは無理でも、電車が動いている駅まで移動するなど、数キロの移動であれば自転車のほうがよい時もあります。
今回は、柔軟性の高い自転車についてご紹介。一台持っておくと安心ですよ。
いざという時に役立つ「自転車の強み」

燃料も充電もいらない「エコな移動手段」
自転車はガソリンも電気も必要としない、究極のエコな乗り物です。停電やガソリン不足といったトラブル時でも、問題なく走ることができます。
災害時や緊急時にも「動ける手段」を確保できるのは大きな安心です。また、二酸化炭素を出さないため、環境への負担もゼロ。普段使いでも環境に優しく、地球にも自分にも良い選択といえるでしょう。
燃料費がかからない点も魅力で、通勤・通学に使えば節約効果も抜群です。
渋滞を回避してスムーズに移動できる
電車やバスが止まったとき、地上の道路はすぐに車で混み合います。
しかし自転車なら、車の渋滞を気にせずスイスイと進むことが可能です。細い道や裏通りも通れるので、最短ルートで目的地に到着できます。
バス停で待つ必要もなく、自分のタイミングで出発できるのも大きな利点です。信号待ちはあるものの、都心部でも徒歩よりはるかに効率的。混乱時の「身軽な移動手段」として強みを発揮します。
短距離なら徒歩より圧倒的に早い
目的地まで数キロ圏内なら、自転車は圧倒的に早く到着できます。たとえば徒歩30分かかる距離でも、自転車なら10分程度で到着可能。
荷物があってもリュックやカゴを使えば楽に移動できます。特に駅間の移動や、近くの避難所への移動に最適です。坂道や風の影響を受けることもありますが、電動アシスト付きならさらに快適。緊急時はもちろん、普段の「ちょっとした移動時間の短縮」にも効果的です。
被災時にも救援・避難手段として活用できる

大地震や停電などの災害時、自転車は貴重な「動ける交通手段」として活躍します。道路が混雑しても通行しやすく、避難所や家族のもとへすぐに向かうことができます。
また、救援物資の運搬にも便利で、リュックや前カゴを使えば飲料水や食料を運ぶことも可能です。車が使えない被災地では、自転車が地域の連絡・支援の要になるケースも。防災用品のひとつとして、自転車を備えておく価値は非常に高いといえるでしょう。
ただし、災害時は浸水や道路の陥没、道路に面した建物の倒壊など、自転車で移動するには危険な場合もあります!状況によっては自転車の利用をやめましょう。
普段から備えておきたい!自転車の「選び方」
通勤・通学向けならクロスバイクやシティサイクル
毎日の移動手段として使うなら、走行性と快適さを兼ね備えたクロスバイクやシティサイクルがおすすめです。クロスバイクは軽くてスピードが出やすく、長距離通勤にも向いています。
一方、シティサイクル(いわゆるママチャリ)は安定感があり、荷物を積みやすい点が魅力です。かご付き・ライト付きなど、日常使いに便利な装備が整っているものを選ぶと安心。通勤・通学だけでなく、いざという時の「避難用」にも転用しやすい万能タイプです。
坂道が多い地域なら電動アシスト自転車がおすすめ

坂の多い地域や、体力に自信のない人には電動アシスト自転車が最適です。ペダルをこぐ力をモーターが補助してくれるため、長距離でも疲れにくく、スムーズに移動できます。お子さんを乗せて走る際もとても楽です。
災害時の避難にも役立ち、荷物を積んだ状態でも軽い力で走行可能。
最近では、防水性能が高く、充電持ちの良いモデルも増えています。価格はやや高めですが、通勤・買い物・避難など多用途で使えるため、コストパフォーマンスは十分です。
災害時を意識するなら「折りたたみ式」「軽量」タイプも便利
災害時に持ち運びやすいのが、折りたたみ式や軽量タイプの自転車です。車に積み込んで避難したり、公共交通機関の復旧を待つ間に一時的な移動手段として使ったりと、柔軟に対応できます。
保管スペースを取らないため、アパートやマンション住まいの人にもおすすめ。重量10kg前後のコンパクトタイプなら、階段移動もスムーズです。「備え」として持っておくだけでも、いざという時に大きな安心感をもたらします。
バッテリーの充電状況を日頃から確認する習慣を
電動アシスト自転車を使う人は、日常的にバッテリー残量をチェックする習慣をつけましょう。
災害時や停電時に充電が切れてしまうと、アシスト機能が使えず重く感じることがあります。普段から「使い終わったら充電する」ルールを決めておくと安心です。
予備バッテリーを持っておくのもおすすめ。また、非常用電源やポータブル電源で充電できるかどうかも確認しておくと、いざという時の備えが万全になります。
最近はリチウムイオン電池の発火が問題になっています。バッテリーを使用する自転車を購入する場合は、信頼性の高い企業から購入するようにしましょう。また消費者庁やメーカのサイトを見て、リコール製品になっていないか事前に確認しましょう。
自転車に乗るために準備しておくこと
自転車保険には必ず入っておくこと
自転車は便利な移動手段ですが、万が一の事故に備えて「自転車保険」への加入は必須です。
近年、多くの自治体で加入が義務化されており、対人・対物の賠償責任をカバーすることが重要です。自転車による事故では、高額な損害賠償を求められるケースも少なくありません。
保険会社だけでなく、自動車保険や火災保険の特約として付けられる場合もあるので確認しておきましょう。「自分のため」だけでなく、「他人を守る」ための責任ある備えです。
ヘルメットを着用する

事故の際、最も危険にさらされるのは「頭部」です。
ヘルメットを着用することで、致命的なケガのリスクを大幅に減らすことができます。デザイン性の高いヘルメットも増えており、日常使いにも違和感がありません。
特に子どもや高齢者は転倒時の危険が高いため、家族全員での着用を意識しましょう。「短距離だから大丈夫」と油断しないことが大切です。
タイヤの空気やチェーンの緩みなどは乗る前に確認しておくこと
自転車は定期的なメンテナンスを怠ると、転倒やパンク、チェーン外れといったトラブルにつながります。
特に「タイヤの空気圧」と「チェーンのたるみ」は、乗る前に必ずチェックしたいポイントです。空気が抜けているとブレーキ性能が低下し、思わぬ事故の原因になります。
チェーンのサビや油切れも走行中のトラブルにつながるため、定期的にオイルを差しておくと良いでしょう。日々の点検が「安心して走るための第一歩」です。
交通ルールを守る(ながらスマホや傘差し運転はダメ)
自転車も「車両」の一種として、道路交通法に基づいて走行しなければなりません。
スマホ操作をしながらの運転や、片手で傘を持ちながらの走行は非常に危険で、違反行為となります。イヤホンをつけて音楽を聴くのも、周囲の音が聞こえず事故につながるおそれがあります。
信号や一時停止標識を守り、歩行者を優先する姿勢を忘れずに。安全運転を意識することで、自分自身だけでなく他の人の命も守ることができます。
災害時に使うための「自転車防災術」
非常持ち出し品を積めるリアキャリアやカゴを用意
災害時、自転車が「移動手段」だけでなく「運搬手段」としても大活躍します。
特に水や食料、救急セットなどの非常持ち出し品を積むためには、リアキャリア(荷台)や前カゴがあると便利です。
リュックだけでは運べる量に限りがあるため、キャリアを活用することで避難や物資運搬がスムーズになります。重い荷物を積む場合は、安定感のある両立スタンドを取り付けるのもおすすめです。日常使いにも役立つため、普段から備えておくと安心です。
ライト・反射板・ヘルメットは必須装備
停電や夜間の避難時に、自転車のライトや反射板は命を守る重要な装備です。
前後ライトを装着しておくことで、暗闇の中でも自分の存在を周囲に知らせ、安全に走行できます。特に災害時は街灯が消えて真っ暗になることもあり、反射板やヘルメットの反射素材が視認性を高めます。
著者は自転車の後方にキャットアイのセーフティライトをつけています。赤く点滅するので、夜間走る時に後方に自転車がいることを知らせることができるので便利です。後ろから車が突っ込んできたら怖いですから・・・。
ヘルメットは転倒時の衝撃を防ぐだけでなく、落下物から頭を守る役割も。これらの装備は「防災グッズ」としても優先順位が高いアイテムです。
強い日差しを遮るために、つば付きのヘルメットが便利です。様々なカラーを揃えていて、かつおしゃれですね。
携帯ポンプ・予備チューブでパンクに備える
災害時は修理店が閉まっていたり、道路状況が悪化していたりと、自転車のメンテナンスが難しくなります。そんな時に役立つのが「携帯ポンプ」と「予備チューブ」です。
パンクしても自力で修理できるよう、簡単な修理キットを備えておくと安心。
特に避難経路でガレキやガラス片が多い場合、パンクのリスクは高まります。使い方を事前に練習しておくと、いざという時に慌てず対応できます。自転車の防災力を高める、頼もしい味方です。
著者は、パンクした際にタイヤにタイヤパッチを貼れるほど器用ではないので、応急瞬間パンク修理剤のクイックショットプラスを利用しています。
タイヤの空気を入れるバルブにこれを刺して修理剤を充填すれば、なんとパンクした自転車に乗り続けることができる優れものです。
ただしこれは応急処置なので、タイヤがパンクしたらチューブを取り替えるなど適切な修理を行なってくださいね。
まとめ:「自転車」は“移動の備え”になる
公共交通機関が止まったとき、自転車があれば「自分の力で移動できる」という大きな安心につながります。燃料も電力も不要で、渋滞を避けてスムーズに移動できる——まさに“最も身近な防災アイテム”のひとつです。
普段から通勤や買い物に使い慣れておけば、災害時にも無理なく使いこなせます。ヘルメットやライト、携帯ポンプなどをそろえておくことで、非常時でも安全性と機動力を確保できるでしょう。
「もしもの時に動ける自分」であるために、今のうちから自転車のメンテナンスや保険加入、防災装備の確認をしておくことが大切です。
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。