
株価を当て続けるのは、プロでも困難
「この株はこれから上がる」「年末には日経平均が◯万円を超える」
そんな予想を耳にしたことがあるかもしれません。けれど、実際にその通りになることはほとんどありません。プロの投資家や経済評論家ですら予想を外すのが株式市場の現実です。
株価の予想は、投資のプロでも外すことがあります。たとえば、2008年のリーマンショック前、多くの著名アナリストは「アメリカ経済は堅調」と予測していました。しかし結果は世界的な金融危機。
また、2020年のコロナ禍では、「経済は長期低迷する」との見方が広がる一方で、株価は急落後に史上最高値を更新するという予想外の展開に。
さらに、2022年のウクライナ戦争やインフレ、利上げなどでも、専門家の意見は大きく割れました。
こうした事例からも、株価を長期間にわたって当て続けるのは非常に難しいことがわかります。
株価は経済だけでなく、政治、災害、心理など多くの要素で動きます。どれだけ勉強しても、「完璧な予想」は不可能です。
株価を当てようとしてはいけない
株価を当てようとするのは、まるで未来を占うようなものです。
たとえば、「今は下がっているけど、来月は上がるはず」と信じて個別株を買っても、思惑が外れて値下がりすることは珍しくありません。実際、専門家でさえ日々の株価の上下を正確に予想するのは困難で、外れることのほうが多いのです。
しかも、当てようとするあまり頻繁に売買してしまい、手数料や税金で資産を目減りさせるリスクもあります。また、「今回は当たったから次も大丈夫」と過信することで、大きな損失を被る可能性も。
短期的な予想に頼る投資は、精神的にも不安定になりやすく、投資を続けるモチベーションを失うこともあります。
株価を当てるより、「市場に居続ける」ことのほうが、結果的に利益につながりやすいのです。
焦らず、堅実に続けることが、投資成功への近道です。
初心者にこそインデックス投資が向いている理由
株価予想をしなくてよい
初心者にとって難しいのは「いつ買えばいいのか分からない」こと。個別株だと、「この株は上がるのか」「今は高すぎるのでは」など、常に判断が求められます。
しかしインデックス投資は、株価の予想をする必要がありません。なぜなら、特定の株に投資するのではなく、複数の企業に分散された「指数」に投資するからです。
たとえば、日経平均やS&P500などに連動する商品を買えば、全体の経済成長に乗る形になります。どこが伸びるかを当てる必要はなく、長期で見れば右肩上がりの経済に一緒に乗れるのです。
さらに、つみたて投資と組み合わせれば、価格が高くても安くても自動的に買い続けられます。これにより、買い時を悩むストレスからも解放されます。
「予想しない投資」ができることは、初心者にとって非常に大きなメリットです。投資の世界に長く居続けるためにも、無理のない方法を選びましょう。
精神的にラク
インデックス投資は、初心者にとって精神的に非常にラクな投資方法です。個別株投資では「企業の業績悪化で急落」「決算発表で乱高下」など、感情が大きく揺さぶられます。
たとえば、A社に全力投資していたら不祥事で株価が半分に…ということも。
一方で、インデックス投資は市場全体に分散して投資するため、個別企業の値動きに一喜一憂せずに済みます。毎日の株価チェックが不要になり、情報収集に追われることもありません。
しかも、つみたてNISAなどで自動で購入していけば、日々の判断すら不要。投資初心者ほど、「いつ売ればいいのか」「今買って大丈夫か」と悩みがちですが、
インデックス投資は「何もしないこと」がベストな場合が多く、メンタルへの負担が軽くなります。長期でゆるやかに成長を目指す投資なので、過度な期待も落胆も避けられます。
結果として、投資を途中でやめてしまうリスクも減り、資産形成を続けやすくなります。「投資を忘れていても成果が出る」──これが精神的にラクな最大の理由です。
分散されているのでリスクも軽減
インデックス投資は、たった1つの商品を買うだけで何百社もの企業に分散投資できるのが特徴です。
たとえば、日経平均株価に連動するインデックスファンドなら、日本の代表的な225社に投資していることになります。アメリカのS&P500に連動する商品であれば、米国の優良企業500社に自動で分散されます。
個別株投資では、1社の経営不振や不祥事で大きな損失を被ることもあります。
しかし、インデックス投資なら、1社が倒れても他の企業がカバーしてくれるため、全体としての値動きはマイルド。たとえば、ある企業の株価が半減しても、他の企業が好調なら影響は限定的です。
これが「分散によるリスク軽減」です。初心者にありがちな「怖くて売ってしまう」「値下がりに耐えられない」といった不安も、リスク分散があれば軽減されます。
リスクが抑えられている分、安心して長期で投資を続けやすくなります。「1社に賭けない」からこそ、投資初心者でも無理なく始められるのがインデックス投資の大きな魅力です。
少額から始められる(例:つみたてNISA)
インデックス投資は、1回あたり100円や1,000円といった少額から始めることができます。特に「つみたてNISA」制度を活用すれば、非課税で年間40万円まで投資でき、初心者にとって非常に手軽です。
例えば、楽天証券やSBI証券では、毎月100円単位で積立できるインデックスファンドが多数あります。コンビニのコーヒーを1杯我慢すれば、将来の資産づくりに回せる――それがつみたて投資の魅力です。
「投資=お金持ちのもの」というイメージを覆し、学生や主婦でも無理なく続けられるのが大きなメリット。まとまった資金がなくても、「少しずつ資産を育てる」というアプローチが可能です。
また、ドルコスト平均法により、高値でも安値でも毎月同じ金額を買うことで、購入価格が平準化されます。
これにより、価格のブレによるリスクも軽減されるという効果も。「最初の一歩が怖い」と感じる初心者こそ、まずは100円からのインデックス投資で投資の感覚を掴んでみましょう。
無理のない範囲で、長期でコツコツ積み上げることが、将来の安心につながります。そして何より、「相場に居続けること」が最大の成果を生むポイントです。
投資を始めたいのなら、支出を見直し、まずは少額のつみたて投資から始めてみましょう。つみたてNISAやiDeCoなどを活用すれば、非課税のメリットもあります。
大事なのは、相場に居続けること。無理をせず、継続的に投資を続けていく方が、長期的には大きなリターンにつながります。
例えば、つみたてNISAの非課税制度を活用すれば、以下のような資産形成のシミュレーションができます。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/(参考:2025-06-04)
このつみたてNISAを利用して毎月3万円を想定利回り5%で運用した場合、20年後は元本720万円、運用収益513万円、併せて1,233万円の資産になります。
つみたてNISAは非課税ですから、運用収益513万円がそのまま手に入ります。
インデックス投資は「予想不要」の投資法 短期の値動きに振り回されない強さ
インデックス投資は、株価の上下を「予想しない」投資法です。
たとえば日経平均やS&P500のような指数に連動するファンドに投資することで、個別企業の業績を気にする必要がありません。
専門家でさえ株価の未来を正確に当てるのは困難です。一方でインデックス投資は、「長期で見れば世界経済は成長する」という前提に基づいています。
たとえばS&P500は、短期的に暴落しても、長期では右肩上がりの実績があります。
「いつ買うべきか」「今は売り時か」と悩む必要がないため、精神的にもラクです。短期的な暴落や高騰に一喜一憂せず、積立を継続することでリスクが平準化されます。
特に初心者は、相場のニュースで焦りや不安を感じやすいため、値動きに影響されにくいインデックス投資は向いています。過去の市場では、短期で売り買いした人よりも、じっと持ち続けた人の方がリターンが高かった例も。
「予想が当たるかどうか」で悩まずにすむのが、インデックス投資の大きな強みです。
そのため、相場に慣れていない投資初心者にとって非常に実践しやすい投資法といえるでしょう。
まとめ:予想しない投資が、投資を続けるコツ
「株価を読むのが難しそうで…」という理由で投資を敬遠している方こそ、インデックス投資を選んでみてください。
未来を正確に当てるのではなく、未来の成長を信じて待つ――そんな投資スタイルが、あなたの不安を軽くしてくれるはずです。
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。