借金が返済できなくなったら 借金を減らす・なくす方法【債務整理】

借金が返済できなくなったら 借金を減らす・なくす方法【債務整理】
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「返済のめどが立たない」「支払いが滞ってしまった」

――そんなとき、あなたには選択肢があります。

借金問題は、誰にでも起こり得ること。

日本は先進国として、借金に悩む人のためのセーフティネットを備えています。必要なのは、恥ずかしがらずに、正しい情報を知ること。そして、しかるべき対処をすることです。


絶対にやってはいけないこと:借金を借金で返す

借金の返済が苦しくなったとき、別のカードローンや消費者金融からお金を借りて「とりあえず今月分を返す」…これは最も危険な対処法です。

例えば、A社から50万円を借りて返済が滞り、B社から借りて穴埋めしたとします。一時的にはしのげますが、利息が二重に発生し、返済総額はどんどん増加。さらにC社、D社と借入先が増えていく「多重債務状態」に陥る恐れがあります。

その結果、毎月の支払いのほとんどが「利息分」に充てられ、元本がまったく減らないという悪循環に。

最終的にはどこからも借りられなくなり、家賃や光熱費の支払いも困難になるケースもあります。こうなる前に、債務整理という「減らす・止める」選択肢を冷静に考えることが重要です。借金で借金を返すのは、延命ではなく自滅への第一歩です。


債務整理という選択肢

「もう返せない…」と思ったとき、債務整理は正当な解決策です。

弁護士や司法書士に相談し、法律に基づいて借金の負担を軽減または免除する方法。決して恥ずかしいことではありません。人生を立て直すための制度です。


【1】任意整理

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者(消費者金融やカード会社など)と交渉し、利息や遅延損害金のカット、返済期間の見直しを行う手続きです。借金の元本は原則そのまま残りますが、将来利息が免除されることで返済の負担が大きく軽減されます。

【メリット】
・裁判所を使わず手続きが比較的簡単
・家族や職場に知られにくい
・自己破産と異なり、財産を手放す必要がない
・返済計画が立てやすくなる

【デメリット】
・信用情報に事故として記録され、約5年ほど新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなる
・元本自体は減らないため、返済能力がないと解決できない可能性がある


【2】個人再生

個人再生とは、裁判所を通じて借金の大幅な減額を認めてもらい、減額後の借金を原則3年(最長5年)で返済する制度です。住宅ローン特則を使えば、マイホームを手放さずに手続きが可能です。

【メリット】
・借金を最大80%減額できる
・一定の収入があれば利用可能
・住宅などの財産を手放さずに済む(住宅ローン特則)
・自己破産のような職業制限がない

【デメリット】
・裁判所を通すため、手続きが複雑で時間がかかる
・信用情報に事故情報が記録され、5〜10年ほどクレジットの利用ができない
・継続的な収入がなければ利用できない


【3】自己破産

自己破産とは、裁判所に申し立てをして借金の返済義務をすべて免除してもらう制度です。借金の額や収入の有無に関係なく、支払い不能と認められれば利用できます。

【メリット】
・すべての借金が原則としてゼロになる(免責)
・収入がなくても申請できる
・取り立てや督促が止まり、精神的負担が軽くなる

【デメリット】
・一部の財産(車、一定額を超える預金など)は手放す必要がある
・官報に掲載され、信用情報に事故情報として登録される(約5〜10年)
・一時的に資格制限を受ける職業がある(例:士業や保険外交員など)


債務整理 比較表

項目任意整理個人再生自己破産
裁判所の手続き不要必要必要
借金の減額内容将来の利息カット・分割返済交渉元本含む大幅減額(最大5分の1程度まで可)借金がすべて免除される(免責)
対象となる借金基本的にすべて(住宅ローン除外可)原則すべて(住宅ローン特則あり)原則すべて(税金や養育費など除く)
財産の処分不要原則不要(高額資産があれば考慮)原則必要(一定額を超える財産は処分)
職業への影響なしなし一部制限あり(士業、公務員など一時制限)
信用情報(ブラックリスト)約5年約5〜10年約5〜10年
官報への掲載なしありあり
メリット・家族に知られずに手続きできる
・財産を失わずに済む
・大幅な減額が可能
・住宅を守れる場合もある
・すべての借金から解放される
デメリット・利息カットに限られる
・元本は原則減らない
・手続きが複雑で時間がかかる
・職業制限はない
・財産を手放す必要
・一定職業制限あり

政府広報オンラインには借金返済で困ったときの相談窓口が記載されています。きっとあなたの助けになってくれるはずです。

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債務整理は恥ずかしいことではない

借金の悩みを抱えながら、「債務整理なんて恥ずかしい」と感じて動けない人は少なくありません。

しかし、人目や世間体を気にしても、あなたの人生や生活を守ってはくれません。そして人目や世間体はあなたを幸せにはしてくれないものです。

大切なのは「周囲にどう見られるか」ではなく、「これからの自分をどう立て直すか」です。債務整理は、法的に認められた立派な再スタートの手段です。

返せない借金を放置する方が、結果的に信用も生活も失ってしまいます。任意整理も、個人再生も、自己破産も、困ったときのセーフティネットとして国が用意した制度です。

日本は先進国として、こうした制度で国民を守ろうとしています。それを利用するのは、決して「逃げ」ではなく、「前を向くための選択」です。

借金に追われて心身をすり減らすより、早めの相談と行動が人生を救います。大切なことは、助けを求められるチャンスを見過ごして、身を滅ぼさないことです。どうか、「恥ずかしいから…」という思い込みで、自分を苦しめないでください。

「破産=人生の終わり」ではありません。債務整理を経て再スタートを切る人は大勢います。誰にも知られずに手続きを進めることも可能です。借金問題を隠すのではなく、正面から向き合うことが、真の誠実さです。

あなたの幸せを守れるのは、あなたの勇気ある一歩です。


弁護士や司法書士など専門家に相談しよう

借金の問題は一人で抱え込まず、必ず専門家に相談しましょう。初回無料の法律相談や、費用を立て替える「法テラス」の制度もあります。

相談すること自体に費用やリスクはほとんどなく、大きな安心を得られます。


債務整理の流れ(簡易チャート)

  1. 借金の状況を整理する(借入先、金額、利息など)
  2. 弁護士や司法書士に相談(無料相談を活用)
  3. 最適な整理方法を選択(任意整理・個人再生・自己破産)
  4. 手続きを開始
  5. 返済計画に沿って再出発

よくある質問

Q. 債務整理をしたらクレジットカードは使えなくなる?
→ 信用情報に記録が残るため、5〜10年は利用が難しくなります。ただし生活に必要なデビットカードやプリペイドカードは利用できます。

Q. 家族や職場にバレますか?
→ 任意整理であれば原則バレません。個人再生・自己破産でも、同居の家族と保証人以外に知られるリスクは低いです。


本来、借りたお金は返さなくてはならない

当たり前ですが、本来、借りたお金は返すのが原則です。

「たくさん借りられるだけ借りて自己破産すればいいじゃん」なんて論外です。誰も幸せになりません。

人生は不確実。予期せぬ事故や病気で今まで考えていたマネープランが実行できなくなる、ということは誰しも起こり得ることです。

都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体等と協力して、中立・公正な立場から、暮らしに身近な金融に関する幅広い広報活動を行ってる金融広報中央委員会(愛称:知るぽると)のサイトより、とても大切な記載がありましたので引用します。

自己破産

免責されると借金はなくなります。しかし、その後の生活を立て直すためには、収支を黒字にする必要があります。支出を抑え、収入の増加を図る必要があります。
収支を黒字にする


社会保障制度の一部ではありませんが、自己破産の制度があります。

自分の自由な意思に基づき、正当な契約に基づいてお金を借りた以上、返すのが大原則です。


しかし、個人が借金を抱えて返済することが不可能になったとき(いまある財産や今後の収入を考えても、どうしても返済できそうもない状況にいたったとき)、裁判所に申し立てを行い、裁判所が個人の破産を宣告すれば、通常は借金がすべてなくなります免責されます)。


自己破産は、返済が不可能になった個人が再出発できるようにするためのしくみです。

自己破産すると、官報に掲載されます。また、信用情報機関に5年から最大10年間登録され、ローンやクレジットの利用は難しくなります。戸籍に載ったり、財産取引を制限されたり、選挙権や被選挙権がなくなることは、ありません。


免責は、キャンブルによる借金がほとんどであるような特殊な場合を除いて認められています。免責されるとその後の7年間、原則として再び免責は認められません。


自己破産して免責されると、正規の業者からお金を借りることは困難になります。一方で、ヤミ金融自己破産者をターゲットとしてダイレクトメールなどを送りつけ、融資を持ちかけます。しかし、ヤミ金融は超高金利(トイチ=年利365%、トゴ=年利1,825%など)で犯罪ですので、決して関わるべきではありません(コラム18)。
コラム18ヤミ金融

引用:暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) Ⅲ.不確実な人生に船出する
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei018.html(参照:2025-06-11)

どうかヤケを起こさず、絶望せず、正攻法で乗り越えていってください。


まとめ

借金返済に困ったら、ひとりで悩まず「債務整理」を検討するのが賢明です。

任意整理・個人再生・自己破産といった制度には、それぞれメリットと注意点があります。重要なのは、「借金を借金で返さない」「専門家に相談する」ことです。

債務整理は恥ずかしいことではなく、人生を立て直すための制度です。まずは、無料相談から一歩を踏み出しましょう。

<記事を作成するにあたり参考にしたサイト>
暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) Ⅲ.不確実な人生に船出する
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei018.html(参照:2025-06-11)
政府広報オンライン キャッシングやローン返済でお困りの方へ 借金問題は解決できます。まずは相談を!
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202012/1.html(参照:2025-06-11)

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり

あかぐり

クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。

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