
資産運用の考え方を考える
考え方を考えるってまどろっこしい言い回しだな、と思うかもしれません。
ですが、考え方を考えることはとても大切です。考え方ひとつで、その後の方向性が決まるからです。
みなさんは、資産運用=最速でお金持ちになる方法のひとつ、と考えていませんか?
最初に考えるべきこと:「投資は最速でお金持ちになる手段ではない」
「投資=一発逆転」と考える人は少なくありませんが、実際には時間が必要になります。
投資は、時間を味方につけて少しずつ資産を育てる手段です。特に元手が少ないうちは、得られる利益もごくわずかです。年利5%の運用でも、10万円では年間5,000円程度にすぎません。
大きなリターンを得ようと無理に高リスクな投資に手を出すと、かえって資産を減らす可能性もあります。短期間での成功を狙うよりも、堅実に資産を積み上げる考え方が重要です。
「早くお金持ちになりたい」という気持ちがあるなら、まずは収入を増やす方法を優先すべきです。投資はその次のステップとして取り組むのが理想的です。焦りは禁物。堅実さが、将来の豊かさにつながります。
資産運用で成功する人は、考え方がしっかりしている
資産運用で重要なのは、「どの商品を買うか」よりも「どんな考え方で投資するか」です。
長期目線でコツコツ続ける、感情に流されず冷静に判断する、リスクを理解して分散させる──こうした考え方が、運用の成果に大きく影響します。
逆に、短期的な利益を追いかけると、思わぬ損失を被ることも。
ウォーレン・バフェットの「バリュー投資」
ウォーレン・バフェットは、長年にわたって「バリュー投資」を貫いてきたことで知られています。
バリュー投資とは、本来の価値(企業の利益や資産)に対して株価が割安だと判断される企業に投資する手法です。彼は短期的な株価の動きよりも、その企業が持つ本質的な価値を重視します。
「株は紙ではなく、事業の一部を買っている」というのが彼の考え方。財務が健全で、将来も安定した収益が見込める企業を見極め、割安な価格で買い、長期的に保有するのが基本戦略です。
感情的な売買はせず、株価が下がっても価値があると信じる企業は持ち続けます。
ウォーレン・バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムの言葉「株式市場は短期的には投票機、長期的には計量機」も、バリュー投資の哲学をよく表しています。バフェットのスタイルは「じっくり構えて待つ」投資とも言えます。
投資の世界は、金額がものを言う
投資は元手が多ければ多いほど、得られる利益も大きくなります。
投資のリターンは「運用益=元本 × 利回り」で決まります。つまり、いくら良い利回りで運用できたとしても、元本が小さければリターンも小さくなります。
たとえば年利5%で運用しても、10万円では年間5,000円、100万円なら年間5万円の差になります。長期的に複利の力が働けば差はさらに広がっていきます。
そのため、投資の世界では「どれだけ早く、どれだけ多く投資に回せるか」が重要な要素になります。ただし、無理に大金を投じて生活が苦しくなるのは本末転倒です。
生活費を確保した上で、少しずつでも投資額を増やしていく姿勢が現実的です。「お金がある人ほど有利」と感じるかもしれませんが、だからこそ収入を増やす工夫も並行して行うべきです。資産形成には時間と金額の両方が影響します。焦らず、継続的に積み上げることがカギです。
早くお金持ちになりたいなら「まずは稼ぐ」が基本
もしあなたが「早くお金持ちになりたい」と願うのであれば、投資ではなく「稼ぐ力」を身につけることが近道です。
副業を始めたり、スキルを磨いて収入を上げたり、自分のビジネスを持つなど、まずは元手を作ることが重要。
投資は、そのお金を効率的に活用する「次のステージ」で使う手段なのです。
固定費の見直しで節約することは可能
いきなり稼ぐことはできなくても、固定費の見直しで節約することは可能です。
特に通信費の見直しは、一度見直せば効果が続く努力不要の優等生です。
それでも資産運用は、人生の重要な要素
だからといって、資産運用を軽視するのも間違いです。むしろ、安定した生活を維持するには欠かせない存在です。
たとえ「投資で一気にお金持ちになるのは難しい」としても、働いて得た収入だけに頼るのではなく、お金にも働いてもらうことで、将来の安心につながります。
特に、物価の上昇(インフレ)によってお金の価値が目減りする現代では、現金を寝かせておくリスクも無視できません。資産運用を通じて、お金を守り、育てていくことが必要です。
また、老後資金や教育資金など、大きな出費に備える手段としても有効です。月に数千円の積立でも、長期で見れば大きな違いを生みます。
「大きく増やす」よりも、「コツコツ続ける」ことが大切。人生100年時代を生き抜くために、資産運用は欠かせない知識となっています。
投資にどっぷり浸かりすぎるのはNG
投資は人生を豊かにする手段のひとつですが、のめり込みすぎると心の余裕が失われてしまいます。
毎日チャートを見て株価に一喜一憂するのは、精神的にも時間的にも大きな負担です。基本的に長期投資を前提とするなら、株価の確認は月に3〜4回程度で十分。
重要なのは「成長を信じて待つ姿勢」です。情報を集めすぎたり、頻繁に売買を繰り返したりすると、かえってパフォーマンスが落ちることもあります。
投資は「生活の中心」にするのではなく、「生活の一部」にとどめるのが理想的。日々の生活や本業を大切にしつつ、投資は“見守る”スタンスで向き合いましょう。定期的にポートフォリオを見直し、必要なときにだけ調整する。それが、投資と長く付き合うコツです。
「腰を据えて続ける」これが長期投資の真髄
長期投資の本質は「時間を味方につける」ことです。市場は短期的には上下を繰り返しますが、長い目で見れば成長してきた実績があります。

https://www.nikkei.com/smartchart/?code=N101%2FT&timeframe=10y&interval=1Month&upperIndicators=sma&lowerIndicators=volume&eventsShow=0(参照:2025-06-06)

https://www.google.com/finance/quote/.INX:INDEXSP?sa=X&ved=2ahUKEwii-5msndyNAxVwsFYBHSYWFK4Q3ecFegQIMxAb&window=5Y(参照:2025-06-06)
だからこそ、一時の値動きに惑わされず、腰を据えて続けることが大切です。焦って売買を繰り返すと、タイミングを外して損をすることも。複利の力を最大限に活かすためには、途中でやめずに積み上げていくことが不可欠です。
成果が出るまでには時間がかかるかもしれませんが、継続することでしか得られないリターンがあります。日々のニュースや相場の声に振り回されず、自分の方針を守る姿勢が重要。
長期投資は“忍耐”と“信頼”が試される投資法です。目先の利益より、10年後・20年後の資産形成を見据えて、地道に続けていきましょう。
つみたてNISAやインデックス投資は、「忘れるくらいがちょうどいい」と言われるほど。継続こそが最大の武器です。
まとめ:投資は「道具」、目的を見失わずに使おう
投資は、あなたの人生を支える「ツール」にすぎません。
目的を明確にし、地に足をつけた投資を行うことで、豊かな未来が見えてきます。
「すぐにお金持ちに」と焦らず、「稼ぐ力」と「運用する力」をバランスよく育てていきましょう。
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。