
スマホやSNSの普及により、私たちはいつでも誰とでもつながれる時代になりました。
一方で、ネットを通じて発生する犯罪も増え続けています。被害者として巻き込まれるだけでなく、知らないうちに加害者になってしまうことも。
ネットの便利さの裏に潜む危険を理解し、トラブルを未然に防ぐ意識が必要です。
ネットを介した出会いが生むリスク
オンラインゲーム、チャットアプリ、SNSなどを通じて、面識のない相手と知り合うことは今や当たり前になりました。
年齢や性別を偽って接近してくるケースも少なくありません。言葉巧みに信頼を得て、個人情報を聞き出す、会う約束を取り付けるなど、悪質な手口が横行しています。親しげなメッセージでも、簡単に信用しないことが大切です。
増加する子どもへのネット犯罪
近年、児童買春や児童ポルノといった、こどもの心身を狙う重大かつ悪質な犯罪が深刻な問題となっています。
加害者は、自分の性別や年齢を偽って接触を試み、優しい言葉やプレゼントなどで信頼を得ようとします。子どもたちが被害に遭うだけでなく、加害者に仕立て上げられてしまう可能性もあるのです。
ネットに出した情報は一生残る
インターネットに一度投稿した情報は、たとえ削除したつもりでも完全には消えません。スクリーンショットや保存、転載によって第三者に拡散される可能性があるからです。
たとえば、友達にだけ見せるつもりで投稿した顔写真や制服姿が、いつの間にか掲示板や別のSNSで悪用されていたという被害も実際に報告されています。
また、軽い気持ちで書いた不適切な発言が数年後に掘り返され、就職活動や人間関係に悪影響を及ぼすこともあります。ネットには「記録が残る」「拡散する」「消せない」という特徴があります。
LINEの会話スクショや、匿名の掲示板の書き込みも同様です。自分や家族を守るためには、投稿前に「この情報が一生残っても大丈夫か?」と冷静に考える習慣をつけましょう。未来の自分を守るために、ネットとの付き合い方には注意が必要です。
加害者になるリスクも忘れない
「ふざけて」他人の顔写真を加工して投稿した、「冗談で」嘘の情報を流した──そうした軽い行動が、犯罪につながることもあります。
名誉毀損罪や不正アクセス禁止法違反、プライバシー侵害など、ネット上のトラブルは法的責任を問われるケースも。自分の行動が他人を傷つけたり、法律違反になるかもしれないという意識を常に持ちましょう。
自分と家族を守るためにできること
実名や住所、学校名などの個人情報は絶対に投稿しない
SNSやチャットアプリでうっかり実名や住所、学校名などを投稿すると、個人が特定され、ストーカーや詐欺、誘拐など深刻な犯罪につながるおそれがあります。
プロフィール欄に本名や通っている学校を書かないのは基本中の基本です。写真にも注意が必要で、制服や通学路、家の外観などが写り込んでいると、場所が特定される危険があります。
投稿前に背景や写っている物をよく確認しましょう。また、友人の個人情報をうっかり載せることもあるので、タグ付けや位置情報の自動投稿はオフにしておくのが安全です。
さらに、ニックネームやアイコンも、個人が特定されにくいものにすることをおすすめします。日常の投稿は「誰にでも見られている」という前提で発信することが大切です。
見知らぬ人からの連絡は無視し、ブロックする
SNSやオンラインゲームでは、見知らぬ人から突然メッセージが来ることがあります。たとえ優しい言葉や親しげな態度でも、安易に返信するのは危険です。
最初は普通の会話でも、徐々に個人情報を聞き出されたり、不適切な写真や会話に誘導されたりするケースもあります。相手のプロフィール写真や名前も偽装されていることが多く、信用してはいけません。
不審な連絡は開かず、すぐにブロックしましょう。多くのアプリには通報機能もあるため、悪質なユーザーは運営に報告することも大切です。家族で「知らない人とは絶対にやりとりしない」というルールを共有し、安心してネットを使える環境を整えましょう。
ネット上の「友達」=信用できる人ではない
ネット上で仲良くなった「友達」でも、現実ではどんな人か分からないという前提を忘れてはいけません。相手は年齢・性別・住んでいる場所などを偽っている可能性があります。
たとえば「同じ中学生」と名乗っていた相手が、実は大人の犯罪者だったという事件も現実に起きています。ネット上の会話だけで相手を信用するのは危険です。
個人情報を教えたり、写真を送ったりするのは絶対にやめましょう。「ネットでできた友達」との会話内容は、時々家族と共有しておくのも安全対策になります。
怪しいと思ったら、一人で悩まずすぐに保護者や信頼できる大人に相談してください。ネットでも「本当に信用できる人」は簡単には見分けられないのです。
もし困ったことがあれば、警察に相談 お子さんの場合は保護者や先生に相談しよう
ネット上でトラブルに巻き込まれた、あるいは怪しい人に接触されたと感じたときは、すぐに誰かに相談することが大切です。最寄りの警察署や「サイバー犯罪相談窓口」に連絡しましょう。相談は匿名でも可能です。
お子さんの場合は、まず保護者や学校の先生に話すことが第一です。「誰にも言えない」と一人で抱え込んでしまうと、被害が大きくなるおそれがあります。
たとえば、自分の顔写真を送ってしまった場合でも、早めに相談すれば拡散を防げる可能性があります。警察や専門機関には、ネット犯罪に詳しい担当者がいます。何が起きたのかを正直に伝えることで、適切な対応を受けられます。迷ったら、まずは「相談する」ことが、自分を守る第一歩です。
インターネット・ホットラインセンターへの通報も可能です。詳しくはこちらから。
保護者は、ペアレンタルコントロールやフィルタリング機能を活用しよう
保護者は、お子さんがインターネットを安全に使えるよう「ペアレンタルコントロール」や「フィルタリング機能」を積極的に活用しましょう。
これらの機能を使えば、有害なサイトやアプリへのアクセスを制限したり、利用時間を設定したりすることができます。たとえば、スマートフォンやタブレットでは「スクリーンタイム」や「ファミリーリンク」などの設定で管理が可能です。
また、家庭のWi-Fiルーターにフィルタリング機能を設定することで、すべての機器に共通の制限をかけることもできます。
見守りアプリを導入すれば、子どもの位置情報やネットの使い方も把握できます。大切なのは、監視ではなく「安心して使える環境づくり」です。定期的にルールを話し合い、子ども自身がネットリテラシーを身につけるよう促しましょう。
まとめ
ネットは便利で楽しい反面、大きな危険もはらんでいます。誰でも被害者にも加害者にもなりうることを忘れてはいけません。
一度投稿した情報は消せない。信頼できる相手かどうか、十分に見極める冷静さが必要です。正しい知識と慎重な行動が、あなた自身と家族を守る最大の武器です。
<記事を作成するにあたり参考にしたサイト>
政府広報オンライン こどものスマホ利用を安全に!ネット犯罪から守るには?
https://www.gov-online.go.jp/article/201503/entry-7441.html(参照:2025-06-18)
政府広報オンライン ネット上の違法・有害情報は「インターネット・ホットラインセンター」へ通報を!
https://www.gov-online.go.jp/article/202410/entry-6595.html(参照:2025-06-18)
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。