
真冬に災害が起きると、私たちは「寒さ」という大きな敵と向き合うことになります。
暖房が使えなくなる停電、深夜の突然の避難、冷たい風…。
体温が奪われると判断力まで低下し、避難行動そのものが危険になることもあります。
特に夜中・早朝の避難は気温が急低下するため、しっかり備えておくことが重要です。
非常食や水だけでなく、「防寒アイテム」の準備が命を守るカギになります。
本記事では、真冬の災害における注意点と、役に立つ防災グッズをわかりやすく紹介します。
寒い季節でも安全に避難できるよう、今できる対策を一緒に確認していきましょう。
真冬の災害は「寒さ」が最大の敵

なぜ寒さが危険なのか
真冬の災害で最も恐ろしいのは、暖房が使えなくなることで体温が急速に奪われていくことです。
体温が35℃を下回ると、震え・意識低下・行動判断の鈍化といった低体温症の症状が現れます。
避難時は風にさらされるため、体感温度がさらに下がりやすい点も危険です。
体温が下がると体は熱を作るために大量のエネルギーを使い、体力消耗が一気に進みます。
疲労がたまると判断力も落ち、避難の遅れやケガのリスクも高まりやすくなります。
特に子ども・高齢者は体温が下がりやすいため、寒さの影響を受けやすいのが特徴です。
「寒さ=命に関わる」ことを前提に、災害時は温かさの確保を最優先に考える必要があります。
真冬の災害は、熱中症以上に「命のリスク」が大きいことを理解しておきましょう。
停電時に暖房が使えなくなるリスク
大雪や地震で停電が起きると、エアコン・ストーブなどの暖房器具は一切使えなくなります。
特にオール電化の家庭は、暖房も給湯も止まるため一気に室温が下がりやすく非常に危険です。
室温が10℃を下回ると、体温が奪われるスピードが早まり、動きも鈍くなってしまいます。
停電が数時間続くだけで、家の中でもダウンジャケットが必要な寒さになる場合があります。
避難所に移動しても暖房が十分に機能しないケースがあり、温かさを確保しづらいのが現実です。
そのため「停電したら暖房は使えないもの」と想定しておくことが大切です。
家庭内でも避難時でも使える、防寒グッズの準備が命綱になります。
寒さは「事前の備え」で大きくリスクを減らせる対策のひとつです。
水・食料と同じくらい「防寒対策」が重要
多くの人が災害対策というと水・食料をまず思い浮かべますが、真冬は防寒が同じくらい重要です。
食料があっても、体が冷えて動けなくなると避難も生存も難しくなります。
寒さは体力を奪い、免疫力を下げ、風邪や肺炎など二次的なリスクも引き起こします。
避難所では毛布が足りない・暖房が機能しないなど、十分な防寒ができないこともあります。
持ち出し袋に入れておくべき物も「カイロ・アルミシート・防寒着」など寒さ対策が必須。
真冬の避難は、荷物よりも“温度”があなたの命を左右する場面が多いのです。
水・食料・防寒の3つを「同じレベル」で揃えておくことで、安心感が格段に高まります。
災害は待ってくれません。寒さへの備えが、あなたの生存率を大きく高めます。
深夜の避難を想定しておく理由

気温が最も低い時間帯
深夜〜明け方は一日の中で最も気温が下がり、真冬は氷点下になる地域も珍しくありません。
災害は時間を選ばないため、「夜中に突然避難しなければならない」状況は十分に起こり得ます。
寝ている間は体温も低下しているため、外に出た瞬間に強烈な寒さが襲ってきます。
そのため、深夜の避難は昼間よりもはるかに体温が奪われやすいことを理解しておく必要があります。
特に子どもや高齢者は体温調整が苦手で、冷えによるリスクが一気に高まります。
避難するまでの数分でさえ、深夜の寒さは体力消耗につながることがあります。
「夜に避難する可能性」を前提に、防寒着を玄関付近などすぐ取れる場所に準備しておくことが重要です。
深夜の避難は“準備していたかどうか”で生存リスクが大きく変わります。
暗闇+寒さ=怪我や凍傷のリスク
深夜は視界が悪く、足元が見えないため転倒やケガの危険性が高まります。
地震や豪雨の後は道路に瓦礫・ガラス・水たまりがある可能性があり、暗闇では避けにくいのが現実です。
さらに寒さで手がかじかみ、動きが鈍くなると危険物を踏んだりつまずきやすくなります。
凍結した路面を歩く必要がある場合は、昼間以上に注意しないと転倒の危険が大きいです。
長時間寒さにさらされると、手先・足先から凍傷が起きることもあります。
避難時に体温が下がると判断力も低下し、さらにリスクが重なる悪循環に陥ります。
暗闇と寒さは“単独でも危険”ですが、組み合わさると命に関わるほどのリスクになります。
だからこそ、夜間の避難には事前の準備が欠かせません。
非常用ライトと手袋はすぐに取れる位置に
深夜の避難では、まず視界を確保するためのライトが命綱になります。
懐中電灯・ヘッドライト・スマホライトのいずれでもよいですが、すぐ手に取れる場所に置くことが最重要です。
玄関や寝室の入口など、パッと掴める場所に準備しておくと避難がスムーズになります。
また、真冬の深夜は手がかじかむため、手袋がないと荷物を持つだけでも困難になります。
耐寒性のある手袋を玄関や非常持ち出し袋の外ポケットに入れておくと安心です。
ライトと手袋があるだけで、暗闇と冷えのリスクを大幅に減らせます。
「とりあえず持って出られるかどうか」が夜間の避難成功率を大きく左右します。
災害時に慌てないためにも、日ごろから動線に合わせた準備をしておくことが大切です。
夜中の避難のために備えたいアイテム

枕元に防寒セット → 防寒着・手袋・靴下・上履き・懐中電灯
真冬の深夜に災害が起きた場合、とにかく「すぐに動けるかどうか」が生死を分けます。
寒さで体温が奪われる前に身につけられる防寒セットを、枕元またはベッド横に用意しておくのが鉄則です。
防寒着は厚手のものを一式まとめておくと、パニック時でも素早く着られます。
手袋と靴下は体温の逃げやすい末端を守るため必須アイテムです。
深夜の避難はガラス片や瓦礫が散乱している可能性が高いため、上履きやスリッポンを置いておけば安全性が格段に上がります。
懐中電灯はまず視界確保に必要なので、枕元から手を伸ばせる位置が理想です。
セットをまとめて袋に入れておけば、急な避難時でも迷わず一瞬で持ち出せます。
「夜中を想定して準備しているかどうか」が冬の災害対策の大きな差になります。
登山用の防寒着やスポーツウェアを取り扱っているメーカーの防寒着であれば、あなたを寒さから守ってくれることでしょう。
ポイントは、体にピッタリフィットのサイズを選ぶこと。暖かい空気を逃さないことにより保温効果がアップするのです。
懐中電灯は、どの電池でも使えるパナソニックの「電池がどれでもライト」をおすすめします!
ベッドサイドとリビングにひとつずつ常備。このライトのどの点が素晴らしいのかについて、過去記事で紹介しているのでよかったら覗いてみてください。
使い捨てカイロとマスクも常備しておこう
使い捨てカイロは、電気が使えない状況でも確実に体を温められる“熱源”として頼りになるアイテムです。
特に避難の最初は体温が急激に下がりやすいため、ポケットに入れられるカイロがあると安心感が大きく違います。
貼るタイプと貼らないタイプを両方用意しておくと、体の状態に合わせて使い分けられます。
マスクも冬の避難には非常に重要で、冷気による喉の乾燥を防ぎ、呼吸の負担を軽減してくれます。
避難所では空気の乾燥・粉じん・人の密集などで衛生環境が乱れがちなので、マスクがあるだけで体調管理がしやすくなります。
枕元セットや非常用バッグの外ポケットなど、すぐ取り出せる場所に入れておくと便利です。
寒さ対策と健康管理の両面で役立つため、夜間避難を想定した備えに必須といえます。
非常用バッグに「毛布 or 大判ストール」を必ず追加
冬の避難では、身体の芯が冷え切る前に保温できるかどうかが重要なポイントです。
非常用バッグには水・食料などが中心になりがちですが、真冬を想定するなら毛布や大判ストールの追加は欠かせません。
軽くてかさばりにくい「圧縮毛布」や「アルミブランケット」なら持ち運びもラクで保温性も高いです。
避難所は夜間になると冷え込むことが多く、暖房が使えないケースも想定しておく必要があります。
毛布1枚あるだけで体温低下を大幅に抑えることができ、特に子どもや高齢者の保護に役立ちます。
避難所の床はコンクリートの場合が多く、地面から冷気が直に伝わるため、ストールを敷く・掛けるだけでも快適性が変わります。
真冬の深夜避難は「どれだけ体を温かく保てるか」が安全の鍵です。
特に冬であれば、冬用の寝袋を備えておくと安心です。最低気温によって、使用すべき寝袋の種類が異なりますので注意してください。
子ども・高齢者がいる家庭は特に注意

真冬の災害時は、子どもや高齢者は体温調整が苦手なため、短時間で体温が低下しやすく、低体温症のリスクが大幅に高まります。
特に夜中の避難では気温が一気に下がるため、保温できる装備を即座に身につけられる状況を整えておくことが重要です。
また、歩行が不安定な高齢者や小さな子どもは、暗闇の中で転倒する危険も高いため、足元を守る上履きやライトは必須です。
避難先で身体を温めるための毛布・カイロも家族の人数分を確保しましょう。さらに、子どもには安心できるタオルや小物を持たせると精神的安定にも役立ちます。
保温できる装備は、靴下や貼るホッカイロなどがおすすめです。
災害に備えるってお金がかかる・・・と心配な方へ。自治体によっては補助金を出しているところもあります。よかったら、以下の記事をご参考ください。きっと、あなたの助けになってくれるはずです。
まとめ
真冬の災害では「寒さ」が最大の敵となり、低体温症や体力消耗の危険が一気に高まります。
停電で暖房が使えない状況も想定し、水や食料と同じくらい防寒対策を重視する必要があります。特に気温が最も下がる深夜の避難は危険度が高く、暗闇と寒さが怪我や凍傷のリスクを増やします。
枕元には防寒着・手袋・ライトをセットで置き、非常用バッグには毛布やカイロを必ず追加しましょう。
子どもや高齢者のいる家庭では、体温低下や転倒リスクがより高いため、家族構成に合わせた備えが欠かせません。
事前に「夜中に避難する自分」を想像し、必要な装備を確認しておくことが防災の質を大きく高めます。寒さに負けない備えこそ、真冬の災害から身を守る最大の力になります。
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Wrote this articleこの記事を書いた人
あかぐり
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