
眼鏡と聞くと「視力が悪い人の必需品」というイメージが強いかもしれません。ですが、眼鏡はおしゃれのアクセントにもなり、防災グッズとしてもとても重要な役割を果たします。
普段はコンタクトで過ごしている方も、災害で物流が止まりレンズや保存液が手に入らなくなった時、眼鏡の有無が大きな安心につながるのです。
さらに、猛暑の避難生活ではサングラスが紫外線から目を守ってくれる心強い存在に。視界が確保されることは、日常だけでなく非常時の安全にも直結します。
今回は「おしゃれ」「便利」「防災」という3つの視点から、眼鏡の新しい価値をご紹介します。
眼鏡は視力の悪い人にとって必需品
日常生活での安全を守る「命綱」
眼鏡は単なる道具ではなく、視力が弱い人にとっては日常の安全を守る命綱です。階段の段差や道路の段差を正しく認識できるかどうかは、転倒や事故を防ぐうえで非常に重要です。
料理の際も、包丁や火を使う場面でははっきりと見えることが安全の第一歩になります。小さな文字や表示を見間違えることで、誤った行動につながる危険もあります。
つまり眼鏡は、生活の質を維持するだけでなく、日々のリスクを大幅に減らす防具のような役割を果たしているのです。
車の運転や仕事・勉強に欠かせない

運転免許証には「眼鏡等」の条件が記載されるほど、視力は安全運転の基本です。運転中の視界が不明瞭であれば、信号や標識、歩行者を見落とす危険が高まります。
また、パソコンやスマートフォンを使う仕事、黒板や資料を読む勉強でも、眼鏡がなければ効率は大幅に落ちます。
視力が低いまま作業を続けると、集中力の低下や頭痛、肩こりなどの不調を引き起こすこともあります。眼鏡は、学業や仕事のパフォーマンスを支え、社会生活を円滑にするために欠かせない存在です。
眼鏡作成時に費用を補助する制度も
加入している健康保険組合やお住まいの自治体によっては、眼鏡を作る際に補助金を出す施策を行なっているところもあります。
障がいによる視力の矯正や年齢など、条件があるので事前に加入団体や自治体に問い合わせてみてください。
災害時は「視界があるかどうか」で生死を分けることも

地震や火災などの災害が起きたとき、暗闇や粉じんの中で正確に周囲を見渡せるかどうかは生死に直結します。
視界が不明瞭だと、避難経路を誤ったり、瓦礫や障害物につまずく危険が高まります。避難所での生活でも、掲示物や配布物を正しく読めなければ必要な情報を逃してしまうことになります。
特に、コンタクトレンズが手に入らない状況では眼鏡の存在が頼りです。
「見える」ことは生き延びるための大前提であり、眼鏡は災害時の安全を支える最重要アイテムと言えるでしょう。
コンタクト派は要注意!災害時のリスク
停電や物流の乱れで、レンズや保存液が手に入らなくなる可能性

災害時には、コンタクトレンズや保存液を販売する店舗が営業停止になるほか、物流の混乱で在庫が届かないこともあります。
通販やドラッグストアに頼ることができず、使い捨てレンズの補充が難しくなるケースも想定されます。保存液が不足すると、レンズを清潔に保てず装着を続けることは危険です。
特に長期避難が必要な場合、コンタクトだけに頼るのはリスクが大きいといえます。普段から「レンズが使えなくなったらどうするか」を想定しておくことが、防災意識を高める第一歩になります。
水が使えず清潔を保てない → 感染リスク増加
災害で断水が発生すると、手を洗う水も限られてしまいます。清潔な手でレンズを扱えなくなると、目の感染症や角膜炎などのリスクが一気に高まります。
また、保存液やケースを洗浄できない状態が続くと、雑菌が繁殖しやすくなります。衛生状態が悪化した環境では、少しの不注意が大きなトラブルに直結します。
そのため、災害時に無理してコンタクトを使い続けるのは危険です。「清潔に扱えないなら使わない」という判断も重要です。
非常持ち出し袋に「スペア眼鏡」を入れておくと安心
コンタクトが使えなくなる可能性を考慮し、非常持ち出し袋には必ず「予備の眼鏡」を入れておきましょう。
度が合った眼鏡が一つあるだけで、避難や生活の安心感が格段に高まります。壊れたときのために、古い眼鏡を防災用として保管しておくのもおすすめです。
また、眼鏡ケースやクロスも一緒に入れておくと破損や汚れを防げます。視界を確保できることは、災害時の安全行動に直結します。「もしもの備え」に、スペア眼鏡は欠かせません。
猛暑の味方!サングラスの役割
紫外線から目を守る(白内障や眼病予防)

紫外線は肌だけでなく、目にも大きなダメージを与えます。
長時間浴び続けると、白内障や角膜炎などの原因になることがあるため、日常的なUV対策が大切です。サングラスは紫外線をしっかりカットし、目の健康を守る「見えない日焼け止め」のような存在です。
特に夏の屋外作業や移動が多い人は、UV400対応のものを選ぶとより効果的です。
季節を問わず紫外線は降り注いでいるため、春や秋にも使える万能アイテムといえます。
強い日差しでの疲れや集中力低下を防ぐ
強い太陽光を浴びると、目を細めたり眩しさを我慢したりして、知らないうちに疲労がたまります。
これが続くと頭痛や集中力低下の原因になり、作業効率にも影響します。サングラスをかけることで眩しさを和らげ、目の筋肉への負担を減らすことができます。
また、視界が安定するため、運転中や屋外作業時の安全性も向上します。デザイン性の高いモデルを選べば、おしゃれを楽しみながら快適な視界を保てる点も魅力です。
防災面でも「炎天下での避難生活」に役立つ
災害時、避難先や屋外での活動が長時間に及ぶことがあります。
真夏の炎天下では、目への紫外線ダメージや眩しさによる疲労が想像以上に大きなストレスとなります。サングラスを携帯しておけば、避難中の視界を確保しつつ体力の消耗を防ぐことができます。
さらに、砂ぼこりや風から目を守る役割も果たします。
日常的に使えるアイテムでありながら、非常時にも役立つ“防災アイテム”として備えておく価値があります。
防災アイテムとしての眼鏡

夜間の避難や避難所生活で「見える」ことが安全につながる
災害時、停電や夜間の避難では周囲が真っ暗になり、足元や障害物が見えづらくなります。
そんなときに視界を確保できることは、ケガを防ぎ、安全に行動するうえで非常に重要です。眼鏡があるかどうかで、避難経路の確認や家族との連携のしやすさも大きく変わります。
また、避難所生活中も掲示や案内を読む、配給の順番を確認するなど「見える力」が欠かせません。普段コンタクト派の人も、災害時は眼鏡を頼りにする場面が必ず訪れます。
子どもや高齢者には特に重要

視力の低下がある子どもや高齢者にとって、「眼鏡がない」ことは不安や混乱を招く大きな要因です。
避難時には慣れない環境や人の多さから緊張する場面も多く、見えないことで転倒や迷子のリスクが高まります。特に高齢者は夜間視力も低下しやすいため、眼鏡の有無が安全性に直結します。
災害時の持ち物リストに「眼鏡(スペア含む)」を必ず加えておくことが大切です。普段から家族で「どこに置いてあるか」を共有しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
メガネケースごと非常袋に入れておくのがベスト
非常持ち出し袋には、眼鏡をケースごと入れておくのがおすすめです。
ケースに入れることで破損や傷を防ぎ、避難時にもすぐ取り出せます。度が合わなくなってきた眼鏡を「防災用」として保管しておくのも一つの方法です。
また、眼鏡拭きや簡易メンテナンスグッズを一緒に入れておくと、避難先でも快適に使えます。
スペアを持っていない人は、災害対策の一環として1本予備を作っておくと安心です。
災害時に眼鏡が壊れた場合の応急対処法
災害時は、避難中の転倒や荷物の圧迫などで眼鏡が壊れてしまうことがあります。そんなとき、焦らず応急処置を行うことが大切です。
まず、壊れた眼鏡の破片でケガをしないように注意し、可能であれば布などで包んで安全に扱いましょう。フレームが曲がった場合は、無理に直さず、テープや輪ゴムで一時的に固定します。レンズが外れた場合は、透明テープで軽く留めて視界を確保するのも有効です。
また、災害時はコンタクトレンズの使用を控えるようにしましょう。避難所では清潔な水や衛生環境が十分でないことが多く、目の感染症(角膜炎など)のリスクが高まります。どうしても必要な場合は、使い捨てレンズを清潔な手で扱い、短時間の使用にとどめるのが安全です。
応急処置のほかに、非常袋には「古い眼鏡」「ねじ回し」「透明テープ」「メガネ拭き」などを備えておくと安心です。これらの道具があれば、壊れた眼鏡を一時的に補修して使い続けることができます。
視力の確保は命に直結する要素です。いざというときに慌てないよう、日頃から予備の眼鏡を準備しておきましょう。
おしゃれアイテム・予備眼鏡の両方で使える
ファッションのアクセントになる
眼鏡は視力を補うだけでなく、顔まわりの印象を決める重要なアイテムです。フレームの形や色を選ぶことで、知的・柔らかい・個性的といった雰囲気を演出できます。
最近では「だて眼鏡」もファッションの一部として定着し、アクセサリー感覚で楽しむ人も増えています。日常的に眼鏡を使っておくと、災害時に着用することにも違和感がありません。
見た目もおしゃれで、実用性の高い防災グッズとして活用できるのが魅力です。
普段使い用+防災用の2本持ちが安心
普段用と防災用で眼鏡を2本持っておくと、破損や紛失時にも安心です。防災用は、やや古い度数の眼鏡やスペアとして作ったものを活用しても構いません。
常に非常袋や車の中に入れておけば、災害時に慌てず対応できます。また、避難所生活でメガネを失くすと、生活の質が一気に下がってしまうため、予備の用意はとても重要です。
「普段の自分」と「備えの自分」を分けて準備する意識が大切です。
「壊れた時のため」に100円ショップなどの簡易老眼鏡も検討可
急な破損や紛失時に備えて、100円ショップなどで販売されている簡易老眼鏡やリーディンググラスを持っておくのも有効です。
度数の合わない眼鏡でも、まったく見えないよりは格段にマシです。特に避難所では、細かい文字を読む・書く場面も多く、簡易眼鏡が役立つことがあります。
軽くて安価なので、防災バッグに1本入れておくだけでも安心感が違います。いざという時の「つなぎ」として考えておきましょう。
それにしても、現代は安ければ数千円で眼鏡が手に入る、いい時代になりましたねえ・・・。
「見た目」と「実用性」を両立できるツール
眼鏡は、デザイン性と機能性の両方を兼ね備えた珍しいアイテムです。見た目にこだわりながら、防災用としても使える1本を選べば、日常と非常時の境界を自然に埋められます。
たとえば軽量素材やブルーライトカット機能付きフレームなど、普段使いに便利なモデルは災害時にも快適です。
「防災=地味」というイメージを変え、日々の生活にも溶け込むおしゃれな備え方を意識してみましょう。
まとめ
災害時に「見える」ことは、安全に避難し、冷静に行動するために欠かせない要素です。
眼鏡は単なる視力補助具ではなく、命を守るための防災アイテムの一つといえます。
普段から眼鏡を使用している人は、非常袋にメガネケースごと入れておく、または古い眼鏡を予備として常備するなど、備えを万全にしておくことが大切です。
災害時にしっかり「見える」ことの価値、とっても高いですよ!
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。