
FXとは?外国為替証拠金取引について
FX(Foreign Exchange)は、異なる通貨を売買して利益を得る取引のことです。
たとえば、1ドル=140円のときにドルを買い、1ドル=145円になったときに売れば、差額で利益が出ます。FXは平日24時間取引ができることも魅力です。
これを「キャピタルゲイン」と言います。

https://www.nikkei.com/markets/worldidx/chart/usdjpy/?type=3month(参照:2025-06-01)
上記は2025年3月6日から3ヶ月間のドル円相場の推移を示したチャートです。
3月6日は147.81円でしたが、5月30日は143.97円です。このようにドル円相場は頻繁に変動します。ドルが安い時に買い、値上がりした(円安)の時に売ることで利益が出るのです。
FXにおけるインカムゲインとは?スワップポイントに注目
FXで得られる利益には、為替差益による「キャピタルゲイン」だけでなく、「インカムゲイン」もあります。
インカムゲインの代表例が「スワップポイント」です。これは、通貨同士の金利差に基づいて毎日発生する利益(または損失)です。
たとえば、金利の低い日本円で金利の高いメキシコペソを買うと、その金利差分がスワップポイントとして受け取れるのです。毎日コツコツ貯まるため、長期保有での収益源にもなります。
ただし、逆に金利の低い通貨を売って高い通貨を買うと、スワップがマイナスになることもあるので要注意。
スワップポイントは通貨ペアや業者によって異なるため、比較して選ぶのがポイントです。為替の動きが小さくても収益が狙えるのが、インカムゲインの魅力といえるでしょう。
通貨の価値が大きく下がればトータルで損失になることも
スワップポイントで利益が出ていても、通貨の価値が大きく下がれば、トータルで損失になる可能性があります。
例:メキシコペソ/円の取引
メキシコペソは日本円より金利が高いため、買うとスワップポイントが毎日もらえます。
1年でスワップ益が「+5万円」になったとします。
しかし、その間に為替が大きく変動し、ペソの価値が円に対して下落して「為替差損−10万円」が出たとしたら…
→トータルでは「−5万円の損失」になります。
つまり、スワップポイントだけで安心せず、為替レートの動き(キャピタルゲイン/ロス)も含めて総合的に判断することが大切です。
特に高金利通貨は、経済リスクや政治リスクも高く、暴落するリスクがあるため、分散投資や損切りラインの設定などのリスク管理も重要です。
レバレッジってなに?
FXでは「レバレッジ」という仕組みを使って、少ない元手で大きな金額の取引ができます。
国内の個人向けFXでは最大25倍までレバレッジをかけられます。たとえば10万円の証拠金があれば、最大250万円分の通貨を取引できるというわけです。
■ 例:手元に100万円ある場合
◎ レバレッジ1倍
→ 実際に100万円分だけ取引できます(外貨を100万円分購入)
◎ レバレッジ10倍
→ 100万円 × 10倍 = 1,000万円分の取引が可能
◎ レバレッジ25倍(最大)
→ 100万円 × 25倍 = 2,500万円分の取引が可能
レバレッジのメリットとリスク
レバレッジを使えば、大きな利益を狙えます。ただし、利益だけでなく損失も同じ倍率で増えるため、注意が必要です。
相場が思った方向と逆に動いた場合、損失が大きくなりすぎて「強制ロスカット」(自動決済)されることもあります。
ロスカットとは?
ロスカットとは、証拠金(あなたが預けたお金)が一定の割合を下回ったときに、損失をそれ以上拡大させないためにFX会社が自動でポジション(取引)を強制的に決済する仕組みのことです。
なぜロスカットがあるの?
FXはレバレッジを使って「大きな金額」を動かす取引です。そのため、為替が不利な方向に大きく動くと、元手以上の損失が出てしまう可能性があります。
ロスカットは、そうなる前に損失を止めて、あなたとFX会社のリスクを抑えるためにあります。
ロスカットが発動するタイミング(例)
多くのFX会社では、「証拠金維持率」が一定以下になるとロスカットが発動します。
【証拠金維持率とは?】
=「有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100(%)」
例)証拠金維持率が50%を下回るとロスカット発動(会社によって異なります)
具体例
- 手元の証拠金:100万円
- レバレッジ10倍で1,000万円分を購入
- 為替が逆に動いて、含み損が大きくなり、資産が50万円になった
- 証拠金維持率が50%を下回ったため、ロスカット発動 → 自動的に決済され損失確定
注意点
- 急激な為替変動時はロスカットが間に合わず、預けたお金以上の損失が出ることも(これを「追証(おいしょう)」といいます)
- 損失を最小限に抑えるために、自分で損切りのルールを決めておくことが重要
ロスカットは損失を拡大させない「安全装置」ですが、万能ではありません。特にレバレッジが高いと、ちょっとした値動きでロスカットになるリスクが高くなります。
慎重な資金管理とリスク対策がFXでは非常に大切です。
初心者がやりがちな失敗とは?
高いレバレッジをかけて一発勝負
初心者が最も避けるべきなのは、「高いレバレッジをかけて一発勝負」を狙うことです。
レバレッジを高く設定すると、少ない資金で大きな取引が可能になりますが、リターンと同じくらいリスクも大きくなります。為替は予想外に動くことがあり、一瞬で資金を失うことも珍しくありません。
特に初心者は経験や相場観が乏しく、冷静な判断ができないまま損失を広げがちです。
「一発で稼ごう」とする姿勢は、FXでは非常に危険です。
損切りができずズルズルと損失が拡大
初心者に難しいことの一つに「損切りができないこと」があります。
損切りとは、一定の損失でポジションを手放して被害を最小限に抑える行動です。しかし、「もう少し待てば戻るかも」という期待で決断を先延ばしにすると、損失は膨らむ一方です。
感情に左右されると、冷静な判断ができず、ズルズルと資金を失ってしまいます。特にレバレッジをかけていると、損失のスピードも大きく、対応が遅れるほどリスクが高まります。
経済指標の発表時に安易にエントリーして大損
初心者がやりがちな失敗の3つ目は、経済指標の発表直前・直後に安易に取引を始めることです。雇用統計や政策金利などの経済指標は、市場に大きな影響を与えるため、相場が激しく動く可能性があります。
「動きが大きい=稼げるチャンス」と思って飛び込むと、予想外の方向に一瞬で動いて損失を被ることも。
特に初心者は値動きのスピードについていけず、損切りの判断も遅れがちです。
スプレッド(売値と買値の差)も広がるため、エントリーした瞬間から不利な状態になることもあります。経済指標発表時は、プロでも慎重になるほどリスクの高い時間帯です。
事前に発表予定をチェックして、その時間帯は取引を避けるのが安全です。
FXは仕組みを考えると投機(ギャンブル)になりやすい
FXは、少額の資金で大きな取引ができる「レバレッジ」という仕組みが大きな魅力です。しかしその反面、レバレッジをかけなければ得られる利益が小さく、投資としてのうまみが感じにくいという一面があります。
結果として、利益を追い求めるあまり高いレバレッジをかけ、短期で大きなリターンを狙う「投機的」な取引になりやすいのです。
為替相場は政治・経済・災害など、あらゆる要因で大きく動くことがあり、思わぬ損失を被るリスクも高くなります。本来FXは為替の変動リスクをヘッジするための手段としても使われますが、個人の取引ではその性質上、どうしても短期の値動きを狙った投機に偏りがちです。
「簡単に稼げる」「少額で大きく増やせる」といった情報に惑わされず、FXの本質とリスクを理解し、慎重な運用を心がけることが必須になります。
難易度がとても高いので、初心者は手を出さないのがよいと考えます。
まとめ:初心者はやめておいた方が無難
レバレッジはFXの魅力でもあり、最大のリスク要因でもあります。上手に使えば資金効率を高められますが、無理をすると損失も大きくなります。
FXがダメということではありませんが、着実な資産形成を考えるのであれば初心者はFXをおすすめしません。
確定申告や補助金などを上手に使うなど、家計管理を行うことから始めませんか。
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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。