
80年前の8月6日、1発の原子爆弾が広島に投下されました。幼い子どもたち、日々の営みを懸命に守ろうとしている人々に対し、凶悪な兵器は十数万人の尊い命を奪いました。
また、8月9日には長崎へも原子爆弾が投下されました。広島に投下された原子爆弾を上回る威力のプルトニウム爆弾によって、七万人もの人々の命が奪われました。
亡くなられたすべての方々に、哀悼の誠を捧げるとともに、今もなお辛い想いをされている方々に心からのお見舞いを、そして未来の平和のために、祈りを捧げます。
「抑止とは、あくまで頭の中で構成された概念又は心理、つまりフィクション」
広島県湯崎知事のあいさつは、言葉のひとつひとつを反芻してしまうほどの衝撃がありました。
NHK 【全文】知事あいさつ「核兵器廃絶という光に向けて這い進む」このような世の中だからこそ、核抑止が益々重要だと声高に叫ぶ人達がいます。しかし本当にそうなのでしょうか。確かに、戦争をできるだけ防ぐために抑止の概念は必要かもしれません。
一方で、歴史が証明するように、ペロポネソス戦争以来古代ギリシャの昔から、力の均衡による抑止は繰り返し破られてきました。なぜなら、抑止とは、あくまで頭の中で構成された概念又は心理、つまりフィクションであり、万有引力の法則のような普遍の物理的真理ではないからです。
自信過剰な指導者の出現、突出したエゴ、高揚した民衆の圧力。あるいは誤解や錯誤により抑止は破られてきました。我が国も、力の均衡では圧倒的に不利と知りながらも、自ら太平洋戦争の端緒を切ったように、人間は必ずしも抑止論、特に核抑止論が前提とする合理的判断が常に働くとは限らないことを、身を以て示しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250806/k10014886021000.html(参照:2025-08-15)
全文を見たい人はこちらから。
竹やりで一億玉砕という精神論
竹やり訓練、というものをご存知でしょうか。今の教科書に記載があるかはわかりませんが、ご存知ない方は「はだしのゲン」を読むと詳細を知ることができます。
昭和20年、圧倒的な米国の軍事力に敗走を重ねた日本陸軍は有効な打ち手がないにもかかわらず「一億玉砕」を振りかざして本土最終決戦に、「鬼畜米英」「忠君愛国」「滅私奉公」と教育された国民は竹やりで米軍を迎え撃つのだ、そのための竹やり訓練である、というもの。
現代の人が考えれば「相手は銃や爆弾持ってるんでしょ?竹やりで勝てるわけないじゃん」になるでしょう。ちなみに、当時の日本は食料が不足していたので、空腹を堪えながら竹やりを持たなければならないという二重苦でした。
国民も全員が銃に対して竹やりで戦えるとは思っていなかったはずです。しかし、国のために本気だった人も多く、反する意見を述べると非国民扱いされ軍に密告されます。
なんて悲しい、切ない、そして恐ろしい。誰も自国の敗戦は見たくなかったはずなのに、隣人を密告するなんて。
そんな時代は終わったと言いたいところですが、誤った正義感や誹謗中傷が絶えない世の中を見ていると、残念ながら他者への反応はそんなに変わっていないのだとも思います。
「一億玉砕」「竹やり訓練」。
こういった精神論に偏ったのは、日本軍部の大局的な戦況の分析、全体最適ではなく個人の信条や組織のメンツが優先され判断された結果だと言われています。
人間が何か判断を下す以上、合意的判断を人間が行うとは限らないのです。
これまでそうだったから、これからもそうであるとは限らない
「抑止って機能してるじゃん、だって、今のところ核保有国は攻められてないし」
はい、そうらしいですね。ですが、これまでそうだったから、これからもそうとは限らないのです。
前述の通り、人間が判断を下す限り、合理的判断を人間が行うとは限りません。時として体裁、個人的な事情を優先することもあります。全体最適ではなく個人最適を採用する場合が、人間にはあります。
抑止の機能がこれまでと変わらない、なんてことはありえないのです。
それを忘れている人々がいるのではないでしょうか。
武力による抑止が今後機能するのか、私たちは見届けることができます。
そして、その結末がどうなるのか、恐ろしい結果が待っている可能性もありますし、平和への光を掴む可能性もあります。
国も人々も再起不能になってから「やっぱり核抑止力は抑止力にならなかったね」と言うのでしょうか。「想定外だ、よくあることだろう」「想定外だ、仕方ない」と言うのでしょうか。
引用:広島ニュースTSS 【被爆78年】広島県・湯崎知事挨拶【全文】「ロシアが核兵器を持っているから侵略を止められない」 (2023/08/06 08:38)しかしながら、なお世界には、核兵器こそが平和の維持に不可欠であるという、積極的核抑止論の信奉者が存在し、首脳たちの示す目標に向けた意志にかかわらず、核軍縮の歩みを遅らせています。
私は、そのような核抑止論者に問いたい。あなたは、今この瞬間も命を落としている無辜(むこ)のウクライナの市民に対し、責任を負えるのですか。
ウクライナが核兵器を放棄したから侵略を受けているのではありません。ロシアが核兵器を持っているから侵略を止められないのです。核兵器国による非核兵器国への侵略を止められないという現在の状況は、「安定・不安定パラドックス」として、核抑止論から予想されてきたことではないですか。
また、あなたは、万が一核抑止が破綻した場合、全人類の命、場合によっては地球上の全ての生命に対し、責任を負えるのですか。あなたは、世界で核戦争が起こったら、こんなことが起こるとは思わなかった、と肩をすくめるだけなのでしょうか。
核兵器は、存在する限り人類滅亡の可能性をはらんでいる、というのがまぎれもない現実です。その可能性をゼロにするためには、廃絶の他ない、というのも現実なのです。
https://www.youtube.com/watch?v=UthwpIIYgHc(参照:2025-08-15)
核兵器が存在する限り、人類滅亡の可能性があるという現実を直視し、未来の平和を願い生きる人々を全力で応援し続けます。
<記事を作成するにあたり参考にしたサイト>
NHK 【全文】知事あいさつ「核兵器廃絶という光に向けて這い進む」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250806/k10014886021000.html(参照:2025-08-15)
広島ニュースTSS 【被爆78年】広島県・湯崎知事挨拶【全文】「ロシアが核兵器を持っているから侵略を止められない」 (2023/08/06 08:38)
https://www.youtube.com/watch?v=UthwpIIYgHc(参照:2025-08-15)
ランキングに参加しています。ポチッとしてもらうと、とても励みになります(^-^)/
-
夏も要注意!インフルエンザ【保険組合によっては接種補助金も】
記事がありません

記事が気に入ったら
フォロープリーズ!
Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。