
株価が大きく上下すると、ニュースやSNSを見て不安になる方も多いのではないでしょうか。
「このまま続けて大丈夫かな」「今はやめた方がいいのかな」と、気持ちが揺れるのはとても自然なことです。
特に、つみたてNISAやインデックス投資を始めたばかりの方ほど、値動きが気になりますよね。
でも実は、株価が乱高下する場面こそ、投資の本質が問われるタイミングでもあります。
大切なのは、短期の動きに振り回されないこと。
慌てて判断せず、「続けられるかどうか」に目を向けることです。
この記事では、株価が不安定な時期にこそ意識したい「持続性」の考え方について、紹介していきます。
株価の乱高下は「異常」ではない

株価は常に上下を繰り返すもの
株価は一直線に上がり続けるものではありません。日々、経済ニュースや企業業績、世界情勢の影響を受けて動いています。
上がる日もあれば、下がる日もあるのが当たり前の姿です。
むしろ、上下を繰り返しながら少しずつ成長していくのが株式市場の特徴です。短期間での値動きは「誤差」のようなものとも言えます。
その一つ一つに意味を持たせすぎると、心が疲れてしまいます。まずは「揺れるのが普通」という前提を知ることが大切です。
短期的な下落は、長期ではよくある出来事
数日〜数か月の下落は、長期投資では珍しいことではありません。世界的な金融危機や不安材料があるたびに、市場は一時的に下がってきました。
それでも、長い時間軸で見ると回復してきた歴史があります。短期の下落だけを切り取ると、不安が大きくなりがちです。
しかし、長期投資では「一時的な下げ」は想定内の出来事です。下がる局面があるからこそ、平均的な価格で買い続けることができます。
大切なのは、短期の動きで結論を出さないことです。
過去を振り返ると「下がる局面」は何度もあった
過去の株式市場を見れば、大きな下落は何度も起きています。
リーマンショック、ITバブル崩壊、コロナショックなどが代表例です。当時は「もう終わりだ」と感じた人も少なくありませんでした。
それでも市場は時間をかけて回復してきました。この事実は、長期で続けることの重要性を教えてくれます。
下落は「例外」ではなく、歴史の一部です。
過去を知ることで、今の不安を少し客観的に見られるようになります。
インデックス投資は「当てにいく投資」ではない

個別企業の成績を予想する投資ではない
インデックス投資は、特定の企業を選んで当てにいく投資ではありません。
「この会社が伸びるはず」と予想する必要がないのが大きな特徴です。どの企業が勝つかは、プロでも予測が難しい世界です。
個別株では、業績悪化や不祥事で大きく下がるリスクもあります。インデックス投資は、そうした“当たり外れ”から距離を置きます。
一社に賭けるのではなく、たくさんの企業をまとめて持つ考え方です。
予想よりも「仕組み」に任せる投資と言えます。
世界や市場全体の成長に乗る考え方
インデックス投資は、国や世界全体の経済成長に乗る投資です。企業が成長し、利益を出し続ければ、指数も少しずつ伸びていきます。
一社がダメでも、別の企業が成長すれば全体で支え合います。これは、経済が長期的に発展してきた歴史を前提にした考え方です。
短期の景気後退があっても、時間とともに回復してきました。「誰が勝つか」ではなく、「全体がどう成長するか」に注目します。
広く分散することで、安定性を高めています。
上がる年も下がる年も含めて“平均”を取る投資
インデックス投資では、毎年必ず利益が出るわけではありません。好調な年もあれば、大きく下がる年もあります。
それらすべてを含めて、長期で“平均的な成長”を狙います。一時的な下落も、長い時間軸では通過点の一つです。
積み立てを続けることで、高い時も安い時も買い続けられます。結果として、購入価格がならされていきます。
「当てる」より「続ける」ことが成果につながる投資です。
なぜ「長期保有」が前提なのか

時間をかけるほど、価格変動の影響が薄まる
短期では、株価はニュースや感情で大きく動きます。
そのため、数日〜数か月の値動きは予測が難しいものです。しかし期間を10年、20年と伸ばすほど、上下のブレはならされます。
一時的な暴落も、長期のグラフでは小さな波になります。歴史的にも、長く保有した期間ほどプラスに収束しやすい傾向があります。
短期の結果に一喜一憂しなくてよくなるのも利点です。
時間そのものが、リスクを和らげる役割を果たすのです。
複利は「時間」があってこそ力を発揮する
複利とは、増えた利益がさらに利益を生む仕組みです。
最初は変化が小さく、「本当に増えている?」と感じるかもしれません。しかし年数が経つにつれ、増え方は徐々に加速します。
この効果を最大化する条件が「長い時間」です。
途中でやめてしまうと、複利の力は十分に発揮されません。コツコツ続けるほど、後半で差がつきやすくなります。
派手さはなくても、着実に効いてくるのが複利です。長期保有は、その土台を作る行為でもあります。
下がった時期も、将来の土台になる
株価が下がる局面は、不安になりやすいものです。ですが積立投資では、下落期は安く買える時期でもあります。
安い価格で買った分は、回復時に大きな力になります。つまり下がった時期も、無駄にはなりません。
過去の暴落期に積み立てた人ほど、後に恩恵を受けています。
下落を「失敗」と捉えず、「準備期間」と考える視点が大切です。長期保有だからこそ、この考え方が活きてきます。
一時の下げが、未来の成長を支える基盤になります。
株価が下がったときにやってはいけないこと

感情で売却してしまう
株価が下がると、恐怖や焦りが一気に強まります。
「これ以上下がったらどうしよう」と考えてしまうのは自然です。しかし感情での売却は、最も避けたい行動の一つです。
下落局面で売ると、安値で手放すことになりがちです。その後の回復を、受け取れなくなってしまいます。
結果的に「下がったときに売り、上がった後に後悔」しやすくなります。
長期投資では、感情と行動を切り離す意識が重要です。不安なときほど、何もしない勇気が支えになります。
SNSや煽り情報を見すぎる
株価が下がると、SNSには強い言葉があふれます。
「暴落」「終わり」「今すぐ逃げろ」といった表現は目を引きます。しかし、こうした情報は不安を増幅させやすいものです。
多くは短期目線や感情的な意見に過ぎません。
情報を見れば見るほど、冷静な判断が難しくなります。長期投資に必要な視点は、静かで地味なものです。
必要以上に情報を追わないことも、大切な戦略です。
ルールを決めずに投資方針を変える
下落時に方針を変えると、判断基準がぶれてしまいます。
「やっぱりやめた方がいいかも」と考えが揺れやすい時期です。しかし、ルールなき変更は後悔につながりやすくなります。
投資は、調子が悪いときほど計画の価値が問われます。積立額や頻度は、事前に決めておくことが重要です。
一時の相場で方針を変えると、再現性がなくなります。
続けられる仕組みこそが、最大の味方です。迷ったときは「最初の目的」に立ち返ってみましょう。
まとめ
株価が大きく動くと、不安になるのはごく自然なことです。
けれど、インデックス投資は「慌てないこと」を前提にした考え方です。
上がる年も下がる年も含めて、時間とともに育てていきます。
一時的な値動きよりも、続けられる仕組みの方が大切です。
感情ではなく、決めたルールに任せて進んでいきましょう。
持ち続けること自体が、将来への力になります。
静かに積み立てる選択が、長い目で見てあなたを支えてくれます。
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Wrote this articleこの記事を書いた人
あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。






