
お金が無くて困ったなあ・・・自分はブラックリストに掲載されているから、カードも作れないし・・・
そういった状況の方。
「ブラックでも借りられる金融業者があるらしい」
と聞いたら、藁にもすがる思いでその金融業者を利用したくなるでしょう。
そんな情報を見て「これで大丈夫!」と考えたくなる気持ちは理解できます。
しかし、結論から言えば、その先にあるのは「再出発」ではなく「さらに深い借金の沼」であることがほとんどです。
ブラックとは何か?信用情報の基本を知る
まず、「ブラックリスト」というリストは存在しません。
金融機関は、個人の借入・返済の履歴を「信用情報機関」に登録し、審査の際に参照しています。
長期延滞や債務整理(自己破産・任意整理など)の履歴があると、「信用に問題がある」と判断され、一定期間、ローンやクレジットカードの審査に通らない状態が続きます。これが一般に「ブラック」と呼ばれる状態です。
信用情報の傷は永遠に残るわけではありません。
延滞の情報は完済後5年ほどで、自己破産は10年ほどで記録が消えるのが一般的です。
「一生借りられない」と思い込む必要はありません。
「借りられる場所」は存在する。しかし…
信用に問題があっても借りられる場所は、たしかにあります。
たとえば、「ソフト闇金」「個人間融資」「無登録の金融業者」など。
しかし、これらの貸し手は法律の保護外であることが多く、金利は違法、取り立ては過激、トラブルは日常茶飯事です。
引用:暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) Ⅱ.お金の知恵
- ヤミ金融とは、出資法に違反して、超高金利で貸し付けを行うことです。
- 金利は、たとえば「10日で1割(トイチ)」(年利365%)などから、「10日で5割(トゴ)」(年利1,825%)などもあります。
- ヤミ金融を行う業者には、貸金業の登録を受けず「闇」で貸し付けを行う業者だけではなく、貸金業の登録を受けている業者もありますので注意が必要です。登録を受けることで、正規の業者であると利用者を欺くことなどを狙っています。ヤミ金融業者は、多重債務者や自己破産者にも、ダイレクトメールを送ったり電話をかけたりして、融資の勧誘を行います。
- 貸金業者が業として年109.5%を超える金利の契約をしたときは、契約そのものが無効になります。そのような金利で貸した場合、重い刑事罰の対象になります(10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金、またはこれらが併科)。
- ヤミ金融は、犯罪です。暴力的・脅迫的な取り立てが行われ、周囲の人にまで被害が及ぶケースが少なくありません。決して近づくべきではありません。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei014.html#column18(参照:2025-05-15)
たとえ数万円を借りるだけでも、返済に行き詰まれば「職場への連絡」「家族への圧力」といった精神的な追い込みにさらされる危険もあります。
冷静に考えれば、これは一時的な金銭的な問題ではなく、「人生そのものを壊す危険性をはらんだ選択」だと気づけるはずです。
借金を増やすより「見直し」に時間を使うべき
お金が足りないとき、「借りる」以外の選択肢が見えづらくなるのは当然です。
しかし本当に必要なのは、「もうこれ以上、借金を増やさない」勇気です。
まずは固定費の見直しを行いましょう。
家賃、保険、スマホ代、サブスクリプションなど、毎月の出費を一つひとつ精査することで、数千円〜数万円の支出削減が可能になることもあります。
家計簿をつけるのが苦手なら、アプリを活用するだけでも意識は変わります。
現金管理に戻すのも、支出を可視化する有効な手段です。
また、困窮が深刻な場合は、生活保護や自治体の緊急小口資金、社会福祉協議会の貸付制度など、法的に整備された支援制度の活用も検討してみてください。
「制度に頼るなんて」と思う必要はありません。
むしろ、それは再出発のために用意された正攻法なのです。
銀行や郵便局、質屋などでお金を借りるという選択肢もありますが、おすすめはしません。利率が高額になるため、現状がより悪化する可能性が高いためです。これでは根本的な解決になりません。それよりも、公的機関の支援制度を利用する・専門家に相談するなどして問題の解決を行う方が得策であると考えます。
信用を回復する道はある
信用情報は回復します。
たとえブラック状態でも、延滞分を完済し、少額でも支払い実績を重ねれば、数年後にはクレジット審査に通る人も多くいます。
大切なのは、今の行動が数年後の信用を作るという事実です。
未来の自分の選択肢を広げるために、そして現在の状況を悪化させないために、今は「借りない」ことが最善策です。
どうにもならない場合は自己破産という選択肢も
金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) が運営しているサイト知るぽるとにとても大切な一文が掲載されています。
引用:暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) Ⅲ.不確実な人生に船出する人生は不確実です。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei018.html(参照:2025-05-15)
これは誰しもに言えることです。時代の流れでやむなく廃業するかもしれません。思わぬ事故や病気、トラブルに巻き込まれるかもしれません。
誰も未来はわからないのです。そのために公的機関のセーフティネットがあります。そのひとつが自己破産です。
引用:暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内) Ⅲ.不確実な人生に船出する
- 社会保障制度の一部ではありませんが、自己破産の制度があります。
- 自分の自由な意思に基づき、正当な契約に基づいてお金を借りた以上、返すのが大原則です。
- しかし、個人が借金を抱えて返済することが不可能になったとき(いまある財産や今後の収入を考えても、どうしても返済できそうもない状況にいたったとき)、裁判所に申し立てを行い、裁判所が個人の破産を宣告すれば、通常は借金がすべてなくなります(免責されます)。
- 自己破産は、返済が不可能になった個人が再出発できるようにするためのしくみです。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei018.html(参照:2025-05-15)
借金がすべてなくなる、その制度が日本にはあります。日本はとても恵まれていてこういったセーフティネットが整備されています。
借金がすべてなくなる、これは国が再出発を応援してくれているのです。
不確実な人生でどうしてもお金に困ってしまう、借金して返せなくなる時があると国も考えているということです。
どうしても返済ができそうにない場合は、自己破産を検討しましょう。
まとめ:その借金、本当に最後の手段ですか?
「今すぐお金が必要だ」
そう思ったときほど、冷静な判断力は鈍りがちです。
ブラック状態で借りられる場所があるからといって、それがあなたの未来にとって得策であるとは限りません。
借りる前に一度立ち止まり、
「本当に必要なのか」「借りた後、どう返すのか」「他の選択肢は本当にないのか」
そう自問してみてください。
お金の問題は、一歩間違えれば人生全体を揺るがします。
しかし、冷静に向き合えば、立て直しは必ず可能です。
そして再出発したい、と本気で考えている人を国は制度で応援してくれています。
ヤケを起こさず、ひとりで抱え込まず、困ったら公的機関に相談しましょう。
<記事を作成するにあたり参考にしたサイト>
暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト 知るぽると 金融広報委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)
Ⅱ.お金の知恵
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei014.html#column18(参照:2025-05-15)
Ⅲ.不確実な人生に船出する
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei018.html(参照:2025-05-15)

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Wrote this articleこの記事を書いた人

あかぐり
クレジットカードを使い続けて10年以上。初めてクレジットカードを作る人に向けて、また、サイトに来てくれた人の経験や知識に「ちょい足し」するべく、クレジットカードの実体験とお金に関する情報を発信しています。